Vol.63 - 11 Oct. 2005

ネット上でよく読ませていただいているサイトに「皆さん愛用の
筆記用具を教えてください」という企画がありました。
今日はそのお題をいただいて書いてみたいと思います。

大学生になるまでは、筆記具だけでなく文房具全般にわたっ
てこだわりを持って揃えていたものです。
とはいっても学生の財力ですし、そもそもブランド品などには興
味もないところから、商品選択の基準は至ってシンプルなもの
でした。−それは、"自分にしっくりくるモノ"。
結局、大学時代にワープロを手に入れて以来、メモ書き以外は
紙と筆記具が活躍する場も極端に少なくなり、社会人になって
しまうとすっかり文具へのこだわりもなくなってしまいました。
それでも"自分にしっくりくるモノ"を求めるという感覚は、どうや
ら染みついているようで、今手許にある僅かな文房具も、依然
と同様に、どれも自分にはしっくりときているものばかりです。

生来ものすごく細かい文字を書いてしまう方なので、太いペン
先の筆記用具は不得意です。
今現在使っている、かなり前に無印良品で買ったアルミ地の
缶ペンケースには、ZEBRAのTapli Clipというペン先0.4ミリの
ボールペンの赤と黒が一本ずつ。
またボールペンは、ホントはあのボールペン独特のインキより
も水性インキの方が好きなので、PILOTのHI-TEC-Cという0.4
ミリの赤ボールペンも一本入っています。

それ以外に公私にわたって最も活躍しているのは、赤と黒の
ボールペンにシャープペンなどが仕込まれている"多機能ペン"
などと呼ばれているペンです。
高校生のころになにかの賞品としていただいた、ZEBRAの黒
ボールペンとシャープペンシルが1本に収まっているSHARBO
が気に入ってしまって以来、多機能ペンを手放したことがあり
ません。
結局、赤や青のボールペンは使わなかったりするのですが、
一時期は赤ペンだけが大活躍する仕事をしていたりしたので、
そこから赤がなくなるのも不便と考え、また最近は、4WAYと
多彩であっても決して太くないものができて、握り心地が向上
したことなどもあって、もはやこれ一本を胸ポケットに挿してい
るだけで筆箱ひとつ持ち歩いている
心強さを感じたりしている始末です。
どうやら多機能ペンはボクにとって究極の筆記具のようです。

ところで、ボクはVol.41Vol.42でお話ししたとおり、もう何年も
前から手帳は紙ではなくPDA(携帯情報端末)を使っています。
PDAへの入力は、当然付属のスタイラス(ペン型入力器具)を
使うことが多い(それ以外の方法として、PCからの入力があり
ます)のですが、あの微妙な細さにはいつもちょっとした不快感
を覚えていました。
スタイラスを握られた経験のない方々にはどう説明しましょう。
〜昔の手帳の背中に挿すタイプの紐栞付の鉛筆というか、ゴ
ルフ場でスコアをつけるために使うプラスチックの細い鉛筆と
いうか〜。
まあとにかくスタイラスというのはそんな具合に、微妙に細い
ものなのです。

ところがある日、ひょんなことから、スタイラス機能も持つ多機
能ペンがあるということを知りました。
ボクが見つけたのは、PCサプライや周辺機器を扱うサンワサ
プライというメーカーの「マルチ入力ペン PDA-PEN11SV」という
ものでした。(ああ、なんとも文具らしくない品番…)
PDA用のスタイラスを選ぶと、買ってきたばかりの色鉛筆のよ
うに先端が僅かに丸くなった樹脂製の黒いチップが、にゅっと
出てきます。

 
サンワサプライ 「マルチ入力ペン PDA-PEN11SV」
黒い樹脂のペン先、おわかりいただけますか?

初めは若干の違和感がありましたが、使い始めてみるとすぐ
にPDA付属の細いスタイラスよりも使いやすいと感じるように
なりました。
この文章もPCでざっと書き上げたものを、電車の中でPDAを
使って推敲したりしてまとめたものです。
多機能ペンなので当然のことですが、日常で使い慣れている
シャープペンシルと同じグリップでPDAにも書き込むことができ
るのは、ストレスを感じずに済みますし、書き終えた時や電車
の乗り換えでいったんポケットにペンを戻すのも、ふだんの動
作と同じで、もたつくこともありません。

今はこのペンが一番の愛用品です。
サンワサプライという、いわゆる文具メーカーの商品でないが
ために、ボールペンの替え芯などが必要になった時にはどれ
を買えばいいのかわからない点がやや不安であるということ
と、でき得れば、もう少し細字のボールペンにならないか、と
いうことだけでしょうか、リクエストしたい点は。

皆さんの愛用の筆記用具って、どんなものですか?


 
最近の注目は、雑誌「Lapita」 2005年11月号の特別付録
限定万年筆 『ミニ檸檬』
果たして、その使用感はいかに?


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