Vol.42 - 20 Jul. 2004

前回「ノンキな通信…Vol.41」では、PDAが壊れて困ったという話
をしました。今回はその続きです。

さて…。
どうにかすればデータは新しいPDAの中で復活させられる。
データが中途半端な形で生き残ってしまったのが、やきもきさせ
られる元になったのかもしれません。
PDAのマーケット調査をしながら、一方でカミさんを説得するため
のもっともらしい理由を考え、そして話を切り出すタイミングを伺う。
買うことが確かに決まっていれば、あれこれ比べてみる楽しい時
を過ごすことができるのでしょうけれど、買えるかどうかがわから
ない状態での資料集めは、フラストレーションが溜まるだけという
思っていた以上に不健康な作業です。

PDAはなるべく今まで使っていたVisor Deluxeに仕様が近いモノ
を探すことにしました。これは、今までの機種に不満がなかった
ために、当然の成り行きとしてそういう方向性が出てきたという
ことです。
Windows XPのPCとの互換性があって、PDAそのもののOSは、
なるべくならばVisor Deluxeと同じPalm OS。サイズは大きいと感
じないもので、できればカッコいいモノ…。
インターネットで検索してみたり、家電量販店に立ち寄ってみたり
しながら機種の選定をし始めたのですが、意外にも、ボクのような
前時代的な条件を満たしただけの商品は、すぐに見つかりました。
Sony Clie PEG-TJ25。
通信やエンターテインメント系の機能を基本設定から極力除いた、
いわゆる「電子手帳」の基礎のようなモデルです。
機能が少ないせいか大きさも手ごろで、いわゆる入門用モデルの
ような存在ですから、ボディカラーについても黒や銀系だけでなく、
赤や青、白なども用意されています。(でも紫色みたいなピンク色
はどうかと思います)

機種が決まれば、カミさんへの説得も演技によりいっそう気持ちが
入るというものです。ねちねち、くどくど言うと、当然逆効果です。
タイミングを見計らって要所できっちり、ひとことでまとめるという
ピンポイント攻撃が最も有効な方法と判断しました。そこにいかに
窮状に陥っているかという悲哀の特濃エッセンスを込めるかです。

…結局、ややくどくどモードになってしまったようですが、なんとか
購入の決裁まで取りつけました。でも、買うことが決まると少しだけ
良心の呵責に苛まれます。家族全体でなくボクだけが便利になる
買い物なんてしてしまっていいのだろうか、とね。
でも、PDAのない不便さには耐えられそうもありません。心の整理
をつけ、いざ購入です。

電器量販店を歩き回ったり、カミさんの助言でネット通販のサイト
もあれこれと調べてみました。そして最終的に最も安く買える方法
が見つかりました。それは、電器量販店のポイントを使うこと。
PCの外付けCD-Rや外付けHDD、各種ソフトウエアなどを、結局
かなり同じ店で購入しているということなのですね。ポイントは思い
の外、溜まっていて、購入代金のおよそ3割を賄いました。

壊れたVisor Deluxeに残されたデータは、会社の隣の部署に、ス
ペックが古く全社標準のWindows 2000にアップグレードされずに
眠っているWindows 98機があることに以前から目をつけていて、
それを借り出してデータをきれいに吸い上げることに成功。そして
無事に新PDAへと移植することができました。
新しいSony Clie PEG-TJ25は今、以前のVisor Deluxeと同じよう
に、ボクにはとても便利な道具として働いています。機能的には
取り立てて新しいものは何もないのですが、Windows 2000やXP
で管理できることと、それよりなによりボクの精神状態が安定した
ということが最もありがたいことです。

新聞に拠ると、PDAは携帯電話の機能の進化によって消え行く
存在になるかもしれないのだとか。
困るなぁ、それは…。とりあえず、壊れない限りは未来永劫、この
Sony Clie PEG-TJ25を使い続けていこうと、もうほとんど本能で
思い込む域に達したばかりなのだから。
ボクはいろいろな道具に対しては基本的にそういう考え方をいだく
ユーザーなのです。


《Sony Clie PEG-TJ25 って、こんなものです》

 
 ふだんはカバーをかぶっている。   新旧そろい踏み。Clieの方が小さい


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