Vol.61 - 18 Aug. 2005

3ヶ月ぶりに髪の毛を切りました。
がんばれば頭の後ろで髪の毛を束ねて結べるぐらいの長さに
なってきていて、さすがにこの季節は不自由に感じ始めていた
のです。

でもその、人生で初めての長さに達していた髪の毛の感覚も、
嫌いではありませんでした。
ほんの少しの向かい風でも髪の毛が耳元でなびくのは初めて
の経験でしたし、シャツを着た時に仕上げに襟元から後ろ髪を
さっと引き出すのも悪くない体験でした。
でも、朝起きるとまず間違いなく寝癖がついていて、ヘアスタ
イルを整えるのがとても面倒でした。
追い風の中を歩くと顔に毛先が刺さり、特に不衛生にしている
わけでもないのに結膜炎になったり、耳たぶに吹き出物ができ
たりもしました。

一番驚いたのは、夕陽を背に歩いていた時に目の前に伸びる
影の、頭の部分が異様に大きく見えたこと。それでなくとも、
市販の帽子はたいてい小さめという頭の鉢の大きさを誇るボク
のこと。髪の毛が長くなってボリュームの増えたシルエットは、
いつも見慣れていたものより間違いなくひと周りは大きく見えた
のです。

そして決定的に切ろうと決心させたのは、この前の日曜日の朝、
マンションのエレベーターに乗った際に見た、鏡に映る自分の姿
でした。
整髪料で抑えておかないと否応なしに顔に髪の毛がかかって、
正直なところ、鬱陶しく感じるので、休みの日や風呂上がりなど
は日本手拭いを鉢巻きにしていました。
その日曜日の朝は、シャワーを浴びてから鉢巻きをしたまま新聞
を取りに行こうと、そのままエレベーターに乗ったのです。すると、
正面に取り付けられた鏡になんとも薄汚いおっさんが映っている
ではないですか。夏休み期間ということもあって、ヒゲを剃ってい
なかったのも大きく影響していました。
とにかく鏡の中にいる自分の姿は、なんとなく、よくテレビに出て
くる数学者の先生を彷彿とさせるような、自分にはあまり似合わ
ない、ヒッピーな風態になっていたのです。
長くてもヨンさまのようなヘアスタイルになるわけではなく、結局は
そのまま伸ばしても金八先生にしかなりそうもありませんでした。

そんなわけで、昨日髪の毛を切りに行ったと、そんな次第です。
ただ、いざ実際にカットしてもらおうと理髪店の椅子に座ってみた
ところ、ロン毛もどうやら気に入っていたようで、結局は「今のこの
イメージを残すように短めにさっぱりまとめてください」と注文して
カットをしてもらいました。

そして、その結果を見たカミさんの第一声。
「とてもその歳には思われへんわ」
若く見えるようです…。


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ノンキな通信  I.Z.'s Attic




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