Vol.47 - 11 Oct. 2004

キーボードを使って作業をするようになってから、もう早いもので20
年近くになります。大学生のころ、父が買い込んできた工プソンの
ワープロをすっかり独占して使うようになったのが最初です。まずは、
カセットテープのインデックスカードなどを毎日せこせこと作っていま
した。文章を作るというよりは、以前から使用していたインデックス
カードに合わせて印字していくということにばかり楽しさを感じていて、
キーボードに慣れるということは二の次でした。
その後、就職してからは商品の発注端末に始まり、転職後は仕事
で必要だからと会社で自分の机の上に1台のパソコンがあてがわ
れ、やがてWlNDOWS95の登場からほどなく、自宅にもパソコンを
持つようになり、今は自宅でもひとり1台という環境になっています。

先日来、会社で新しく購入したパソコンをセットアップしたり、また
日本語変換ソフトをATOKに変更する作業などをしたりしています
が、そんな中でふと気づいたことがありました。
それは、未だブラインドタッチもできない我流、それもほとんど両手
の人差し指と中指が大活躍という、とても恥ずかしい状況だという
ことです。
ロ一マ字入力でキーを叩いていますが、我流が故に、MS-IMEや
ATOKをお使いの方々には解っていただけると思いますが、「ら行」
を打つ時には子音は「R」のキーを利用するのがふつうなのですが、
ボクの場合は「L」のキーをだいたいの場面で使っています。
OSがWINDOWSの場合、日本語変換ソフトはMS-IMEというソフト
が初期設定として搭載されているのが一般的ですが、このソフトで
「L」のキーを子音として使うと、「ら・り・る・れ・ろ」ではなく「ぁ・ぃ・ぅ・
ぇ・ぉ」と表示されてしまいます。ボクが初めて使ったエプソンのワー
プロも、その後転職した際にあてがわれたMS-DOS機に搭載され
ていたVJE-βという日本語変換ソフトも、「L」でら行が打てたので
そのまま我流で、慣れてしまい現在に至っているというわけです。
会社で部署が変わったりして、新しいパソコンがボクに与えられる
たびにVJEのバージョンアップ版、VJE-Deltaをインストールして
自分なりの環境を整えるようにしていて、そのせいで未だに両手
の人差し指と中指だけでこと足りて、相変わらず、上達しないまま
というわけです。

両方の手の人差し指だけを使ってタイプを打つ人のことを英語では
“Two-fingered typist”というのだそうです。
海外の映画、特に少し古めのアメリカ映画などを見ていると、意外
にも、けっこうこの“Two-fingered typist”が多いことに気づきます。
確か、「刑事コジャック」では、テリー・サバラス演じるコジャックが、
不慣れなデスクワークを嫌々こなしているシーンでは、曲がった右手
の人差し指と中指の間に葉巻を挟んで、左手の人差し指と右手の
中指だけで面倒くさそうにパタパタと書類を打ちあげていましたし、
映画では、ダスティン・ホフマンやジャン=ポール・ベルモンドも両手
の人差し指だけでタイプしているシーンがあったと記憶しています。
まあ、タイプライターの場合は日本語ワープロと違って「変換」キーが
ありませんから、動きは若干異なりますし、ボクの場合はスペース
キーは親指で押す場合があるし、「Ctrl」+「C」などのショートカットを
打つときには左手の小指も使いますから“Two-fingered typist”では
ないと断固主張したいと思うのですが、ダスティン・ホフマンやジャン
=ポール・ベルモンドなど憧れの個性派俳優たちといっしょというのも、
ちょっとカッコいいじゃないですか。“Two-fingered typist”でも充分!

それとも流れるような夕ッチタイプができたほうが、カッコいいですか?




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ノンキな通信  I.Z.'s Attic




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