Vol.46 - 25 Sep. 2004

日本のプロ野球史上初めてのストライキが行われてから一週間。
一応は、“問題の解決に向けて”いろいろな動きが出始めている
ようです。なんとか受け入れられそうな新規参入希望球団による
申請と、やっぱり現状維持継続なんか全く考えもしなかった近鉄
とオリックスの合併話の着実な進展。
選手側のこの週末のスト回避が、正解だったかどうかはわかりま
せんが、とにかくこの一週間で、大阪近鉄バファローズとしての大
阪ドームでのホームゲームは全て終了し、大阪近鉄バファローズを
経営していた人たちは自分たちの身の置き場所は確保しながら、
辞めたくて辞めたくてたまらなかった球団経営からはきっちり足を
洗う手立てができたのでした。経営者側のわがままは通って、選手
側の訴えは視界の悪い道なき道に、とりあえずは捨てられることは
なかったものの放置されてしまいました。
…そんなことでいいのかなぁ?

そもそも球団の経営のどこが苦しいのかという研究を各球団はした
のでしょうか?

サッカーを見習うわけではありませんが、例えば2軍という仕組みを
やめて、2部リーグ、3部リーグというのを作ってみたらどうでしょうか。
現在の2軍で行われている東西それぞれのリーグというのは、ボク
のような素人からみても、それ自体で利益が生み出せるとは思え
ません。告知も満足に行われない、どうみても河原の草野球みたい
な野球の試合にどうやって観客を集められるというのでしょうか。
2軍の経営を切り放して、2軍だけでも利益が出るようなビジネスに
していけばいいのだと思います。
野球は盛んだけれどもプロの球団のない都市に本拠地を置いて、
地元に応援してもらえる球団を作り上げる。地元企業が少額ずつ出
資して、地元の選手をドラフトと関係のないところで入団させる。
そして強い球団は、万年最下位の1部リーグ最下位球団と入れ替
わって、そして球界全体が活性化していく。
そういうところから考えてほしいのです。

球団の数が減少するとか、数的には維持されるとか、そういうこと
を中心に議論するのはやめてほしいものです。
球団の経営者たちも、自分たちは本当に野球が好きなのかどうか
を改めて考えてみて、野球が好きなのであれば、その魅力をさらに
多くの人たちに伝えていくにはどうしたらいいのかというところを、今
一度、考えてみればいいのです。

ストライキ期間中に各テレビ局が予定していた野球中継に差し替え
て放送した番組の視聴率が比較的良かったそうです。一方で、スト
ライキ明けの20日にフジテレビ系で放映した巨人−中日戦の視聴
率は10%までいかなかったそうです。そんな現状だというのに、セ・
リーグ各球団はまだ読売ジャイアンツに頼るだけの経営でいいので
しょうか? そして、パ・リーグ各球団はそんな読売ジャイアンツに
まだ憧れを抱いているのでしょうか?

今後の進展をしっかりと見つめていきたいと思います。



For it's one, two, three strikes,
you're out, at the old ball game♪
2004年8月20日 ヤクルトvs阪神 (神宮球場)


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ノンキな通信  I.Z.'s Attic




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