Vol.12 - 10 Nov. 2001

今回のノンキな通信は、英国が米国を嘲笑しているようなお話
から始まります。
いたってまじめな英国のゲーム業界紙「Coinslot」のNo.1706
(9月7〜13日号)、なんだか脈絡のない記事から。

見逃しかかった記事を引っ張りあげていただいて、ネタにして
みようと思い立たせていただいた元直属の上司に、感謝いた
します。

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このコラムは、「Off The Record」という、いわゆる業界話とは
違った話を集めたコーナーに掲載されていて、英国のバンド
「Kula Shaker」をもじった「Cola Shaker」というタイトルが付けら
れていました。
以下拙訳にて無断転載。

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ここでちょっと食品について考えてみましょう。
−あ、ホントは飲み物ですが。
今度冷たい飲み物を買おうと自販機の前に立ったとき、考え直
して水のボトルを買うことにするかもしれません。
@アメリカのいくつかの州のハイウェイ・パトロールでは、交通
事故で高速道路に流れた血を洗い流すために、2ガロンのコー
ラを携行している。
ATボーンステーキをボウル一杯のコーラの中に浸しておくと、
2日間で消えてしまう。
Bトイレ掃除に:
1缶分のコーラをトイレの便器に流し込んで1時間放置する。す
るとコーラに含まれるクエン酸が便器についたシミを落としてく
れる。
Cクルマのバッテリーの端子の腐食を落とす:
コーラ1缶分をバッテリーの端子にかけると腐食が落ちる。
D錆び付いたボルトを緩める:
布にコーラを染み込ませ、錆び付いたボルトに貼りつけてしば
らくおいておく。
F布に付いた油汚れを落とす:
コーラまるまる1缶を洗剤に加え、洗濯機を普通コースで回す。
コーラが油染みを取りやすくしてくれる。

それでも信じないならば:
@コーラの有効成分は、PH2.8で、爪を4日間で溶かしてしまう
威力を持つ燐酸。燐酸は骨の中のカルシウムを溶かし、骨粗
鬆症急増の主な原因。
Aコーラの配送業者は過去20年間、コーラを使ってトラックの
エンジンを洗浄してきた。

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否定的なところと、便利さを強調した肯定的なところが混在して
いて、結局この記者は「コーラを飲むのはいかがなものか」と言
った程度に抑えていますが、ひとつひとつのことがらについては
やはりちょっと考えさせられるものがあります。
汚れを落とす、肉を溶かす。
つまり含有される刺激物が強いという話ですが、ふと思ったの
は、よくアメリカの映画などでだらしない人間の代名詞的に出
てくる、テレビの正面のソファーに座ってコーラがぶがぶ、ポテト
チップスばくばくのぶよぶよさん。
あの人たちはどうなっているんでしょうか?
あんなにコーラを毎日立て続けにがぶがぶ飲んでいたら、上の
記事が事実であるとすれば、本来ならがりがりにやせ細ってい
てもおかしくないのではないと思いませんか?
毎日飲んでいるわけだから、Tボーンステーキを2日で溶かす
コーラが体内に毎日きれいな状態であるのです。
まあ他にも甘いモノもばくばく食べてしまっているのでしょうから
やせ細るということはないのかもしれませんが、でも糖分が骨
粗鬆症を招くのだとしたら、コーラ+甘いモノで骨のないぶよぶ
よした肉塊人間になってもおかしくないような気もしますね。
ゴーストバスターズに出てくるなんでも食べるゴーストのような
イメージです。
肉が溶けて骨が弱くなるというのであれば、小振りになっていく
人間というのも考えられます。ロズウェルの宇宙人のような、人
間の形はしているけれど非常に小振りな人間。

コーラだけで、こんなに悪影響があるということ。
事実だとしたら、1886年5月、アメリカ・ジョージア州アトランタの
ジェイコブス・ファーマシーで、気分をすっきりさせる効果のある
薬として、「コカ・コーラ」のシロップを作り出した薬剤師ジョン・S
・ペンバートンが聞いたら、がっかりすることでしょう。
しかし、1898年、ノースカロライナ州で、コーラナッツやバニラビ
ーンズを調合して生まれた「ペプシコーラ」の話を聞くと、なんと
なく納得できるものがあります。
薬剤師のキャレブ・ブラッドハムが調合し、“Brad's Drink”(ブラ
ッドの飲物)と呼ばれた飲料は、コーラナッツのコーラと消化酵
素のペプシンから後に「ペプシコーラ」と呼ばれるようになったと
いうことですが、その薬としての効能は、消化不良の治療という
ことだったのだそうです。

いまやアメリカのみならず、世界規模でもソフトドリンクの代表格
といえるコーラ。しかしその実態は、決してソフトとは言えないも
ののようです。アルコールが入っているわけではないからハード
ドリンクとは言えませんが、せめてストロングドリンクとでも言う
べきなのでしょうか?



CURIOSITY COLA(右)とGINGER BEER(左)
英国FENTIMANS社製で、90年の歴史がある。
甘い清涼飲料だが、生姜とスパイスが独特な
風味を醸し出している。
粗野だが力強い大人の味がして、お薦め。
英国でもこのように、コーラは作られている。

※画像は本文で扱った内容を特定するものではありません。


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