ドイツ・プランダンプ@ドレスデン

2015年4月16日〜19日、01が走った
 

去年は病気のため行くことが出来ませんでしたが、何と今年は旧東独のドレスデン・アルトシュタット機関区で開催されたプランダンプは、実に6台01が勢揃い。更に憧れの東独機だった01は3両がドレスデンに集結しました。1977年に無謀にも東独の原型01を撮りに行った時の追憶がフラッシュバックしました。しかも「本気」で登場し、「本気」で走った01。感動の5日間でした。

私の病気は完治したわけでもないので、出来るだけ無理をせず出発は羽田、ミュンヘン経由
でドレスデンに直行しました。ドレスデン空港には友人に迎えをお願いしました。この旅行
に関して、日本でも多くの情報を教えて頂いた、01ファンの方にも厚く御礼申し上げます。




4月15日ドレスデンに到着、懐かしのリリエンシュタインホテルで1泊した後、ドレスデンの会場に向かう01 1066 牽引の回送列車の時刻を確かめるべく
Hof (ここは昔東西ドイツの国境駅でした)に行ってみました。 駅の張り紙には2時過ぎの発車が記されていました。それにしても懐かしいホフ駅構内。
1977年に、ここから東独に入ったときの記録は次のURLでご覧ください。  東ドイツ01−なめくじ会の鉄道写真館 (itscom.net)
 
 
 
 
 
 


15時を過ぎても列車は来る気配はなく、半分諦めかけていたころに、なんと原型01の01 2066 がドレスデンへの送り込み回送でやってきました。3気筒の01 1066 の牽く列車
はなんとホフでのポイントの切り間違いでベルリン方向に向かったとのこと。途中で関係者が発見し、急遽ドレスデンに軌道修正して、ドレスデン着は真夜中だったそうです。

 
 
 
 
 
 
17日は大本命の01原型と東独で改造された0105形が走ります。
朝から力が入りますが、まずは会場の機関区に行ってみました。



 
赤い見事なスポーク動輪! これがドイツの蒸気機関車のシンボルです。動輪直径2m。写真は03 001機です。(日本のC55のように水かきがついていません)
 
 
 
 
 

 
有火ではありませんでしたが、庫の端に原型01 2137 が入っていました。美しく保存されています。
 
 
 
 
 

 
そしていよいよ今日走る、01 0509 の出庫です。精悍な顔つきの機関士がいいですね。所属機関区はなんと Saalfeld になっています。勿論DRプレートを付けて。
 
 
 
 
 
 
 

 
プランダンプ(蒸気機関車の祭典)とはいえ、日本とはやることが違います。機関車をオリジナルに戻すことが彼らの誇りなのでしょう。マークなんて考えられません。
 
 
 
 
 

 
そして車で、煙はともかく、目星をつけておいた撮影地に。(グーグルでは高低差まで分かりませんでした) 列車は国境が近い Zittau 行です。まずは望遠で。
 
 
 
 
 

 
そして次は標準で。01 2118 は後部に 01-05 を従えて、ザクセン州南部の丘陵地帯を疾走します。機関車は「本気」で走っています。1977年に見て以来の原形01です。
 
 
 
 
 

 
後部補機に 01 0509 を従えています。どうせなら前部重連にしてほしかった。ソ連風改造の01も、今見るとなんと恰好いいんでしょう。
 
 
 
 
 
 

 
列車は Zittau に到着。特別な歓迎があるわけでもなく、静かな駅模様でした。ちっちゃな女の子が機関士に手を振っています。これが日本だったら・・・・もう激パ?
 
 
 
 
 

 
01 2118 は切り離されて、転車台に向かいます。丁度曇ってくれて、逆光にはならず、自然光で撮れました。脇を通る01の巨大さに威圧されます。
 
 
 
 
 
 

 
そして最端ホーム脇に停車してくれたのですが、イマイチ形式写真風にはなりません。広い構内なので10分でも撮影会をやってくれれば、万歳だったのですが・・・・
 
 
 
 
 

 
出発時刻の1時間以上前には Zittau を出て、決めておいた復路の撮影地に向かいました。ここを教えてあげた日本人組とうまくシェアして撮りました。0509 の快走です。
 
 
 
 
 


復路は 01 2118 が後部補機。なんてもったいない贅沢な列車なんでしょう。石炭焚きなので煙を吐いて爆走してきました。 ああ、これで終わってしまった・・・
 
 
 
 
 
 
そして18日は午前中はオシャッツのナローで今日だけ走るザクセンメイヤーを撮りに行きました。
午後は14時前にドレスデンを出発して、チェコのデシンまで01重連で走るのを撮りに行きました。

 
 

 
ドレスデンからライプチヒに向かって約50km、オシャッツの駅に隣接したナローの可愛らしい駅です。ここも38年前は東ドイツ内でした。
 
 
 
 
 

 
10時過ぎに車庫のあるミューゲルンから逆向きの牽引でザクセンメイヤーがオシャッツに到着。無我夢中で機関車の切り離しを撮りました。ランボードのS字形もいいですね。
 
 
 
 
 

 
切り離された機関車はすぐ単行バック運転で給水場に向かいます。通称「ひもブレーキ」と呼ばれた制動装置の名残りや、足回りの独特の駆動装置を見て下さい。
オシャッツの引き込み線には誰もいないので、ポイント切り替えからホースでの給水など、全て機関車乗務員がやります。 機関車と一緒に給水場まで走りました。

 
 
 
 
 
 
 
今度は機関車は正向で客車の先頭に付きます。発車前のひととき。ナローの客車もいいですね。珍しく細いボイラーから煙をモクモクと吐き出しました。のどかな風景です。
 
 
 
 
 

 
オシャッツ発車は10時43分。今日の午後はチェコ行重連列車もあるので、出発は駅近の手軽な場所で狙いました。ここはギリギリに間に合った日本人ファンばかりでした。
 
 
 
 
 

 
11時にオシャッツを出て、オウトバーンを飛ばしチェコの国境近くまで来ました。ここはあらかじめGアースや地図などで調べた撮影地です。われわれの
ほかに、後ろにはドイツファンが大勢並んで狙っています。早く来て良かったな。時間通り 01 の重連でやってきました。チェコの Decin まで行きます。


 
 
 
 
 
    
 
Decin からの復路の重連です。西独ライネにいた1066 号機と東独の01 0509 のコンビは、東西ドイツが統一されたからこそ実現できたのです。これもまた良き哉。
 
 
 
 
 
そして19日、最終日です
 
 

 
そして最後の19日の朝早く、3気筒の 01 1066 は、はやばやとホームに帰って行きました。3気筒のブラストを山々に響かせて。 日陰はとても寒い朝でした。
 
 
 
 
 
 


これはイベント列車です。朝早くしかも日陰で、手が凍えるほど寒かった!隣のドイツファンが、それじゃ寒いよ、と私の服装を見て言っていました。
これが、今回のプランダンプの私にとって、最後の蒸気機関車となりました。来てよかった!これほどの感動を味わったのは最近ではありません。
 
 
 
 
 

 
さようならドレスデン さようなら01たち