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全身が長い毛で覆われたうたは、暑い季節が苦手です。
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朝まだ早い時間であったり、日が沈んで多少涼しくなってきてからでも、
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僅かに動くだけで舌を出してはぁはぁと暑がってしまいます。
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ですから、当然一日の大半を寝ころんで過ごしているのですが、今年
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からは玄関の三和土（たたき）に寝ころんでいることが多くなりました。
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我が家の床の大半はフローリングなので、今までは"家族の気配が感
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じられるどこか"の床に腹這いになっていたりすることが多かったのです
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が、今年からは玄関の三和土の隅でドアにお尻を向けて寝ころぶのが、
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どうも一番涼しいようです。
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玄関には、人の気配を感じて天井の照明を点灯させ一定時間が過ぎた
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ら消灯させる装置がついてます。そのため、うたが玄関に行くと照明が
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点き、三和土に寝ころんでからしばらくすると消灯するという、実に都合
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の良い仕組みになっています。
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ところがこのセンサー、うたが少しでも身動きを取ると、また作動して玄
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関を明るくしてしまうのです。
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寝返りを打つたびに明るくなるなんて、うたには嬉しくない装置だと思う
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のですが、それでも三和土に寝ころぶのです。冷たいから。
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