星をみるひと・注目点
クソRPGの名をほしいままにしてきた星みる。腹立ちを覚えるほどの
クソっぷりだがよくある凡作でないことは確かだ。結構褒めてるけど
ここだけ読んで買ってヒドイ目にあってもあたしゃ知らないぞ。
ストーリーがカッコイイ!
これにつきます。これはもう、上に書いたとおりです。このストーリー
さえなければ、私もだまされることはなかっただろう・・・。
音楽もこれまたカッコイイ!
ファミコンゆえに音源はチャチいものの、(一部を除いて)実に
名曲揃い。とくにオープニングは必聴です。
こーいったゲームインフラ(?)は非常に整っているんですが・・・。
画面下のキャラ(みなみ達)がカワイイ!
アニメーションはしませんが、戦闘中には画面下に現在いる仲間が表示されます。
レベルが上がるとグラフィックが3段階に成長したりもします。
(ちなみに大きくなるにしたがってかわいくなくなる。)といっても、毒を
受けても瀕死でも表情も変わらないし死んでも画面上から消えるだけなので
まったく意味のない代物と言えなくもないんですけどね。ま、
このゲームに意味を見いだそうとすると首を吊っちゃったりしがちなので
深く考えないことを私はおすすめしますけど。
くだらんダジャレもあるでよ
総じてきついプレイでピリピリしたプレイヤーの神経を逆撫でするレベルの
ダジャレですが・・・私お気に入りのやつを一つ。私は薬剤師。前職は
こわーいヤクザ医師。(やくざいし)あっ、座布団はあちらへお願いしますね。
ESPでRPGの固定観念をぶれいく!
マップ上でもみなみ達のESPは役に立つ。みなみなら邪魔な壁を破壊する
「ぶれいく」、しばなら海も障害物も一跨ぎの「じゃんぷ」、あいねなら
人の心を覗ける「てれぱし」、みさならダメージ床もへっちゃらの「しーるど」。
ぶれいくは、通行を妨げる壁や障害物を、跡形もなく破壊する
ESPです(出来ないものも一部あり)。対象の前に立ち、ぶれいくを使うと、
「ボゴーン!」後は瓦礫を踏み越えて、目的地を目指すのみです。
ゲーム中それ程使う局面は多くはないですが、人ん家の壁を特別意味もなく
「ボゴーン!」これはこれで結構楽しいモノがありますよ。
(実はぶれいくした後の壁の上は敵が出ないので攻略にも使える!)
じゃんぷは、障害物や海を飛び越えることが出来ます。これはかなり楽です。
きっと今まであなたがやったRPGには「壁越しに目的地が見えるのに・・・」
とか「こんな複雑な洞窟クリアできないよ」という局面があったでしょう。
星みるでは、そういう煩わしさはありません。立ちはだかる壁を目の前に、
「ぴゅいん」・・「ぴゅいん」・・・・「ぴゅいん」でダンジョン攻略。
これは、他のRPGでも、ついついじゃんぷを試みてしまうほどの中毒性。
てれぱしは、町の人の心の中が読めます(「はなす」時と別のテキストが出る)。
話しかけると「こんにちは。」とあいそのいい男が、心を読んでみると、じつは
スリだったり・・・。(にしても、心の中で「おれはすりだ!」はねぇだろう。)
大体重要事項はてれぱしで得られるので積極的に使っていこう。結構楽しめるし。
(でも表も裏もほんとにどうでも良いこと考えてる連中ばっかりでナケル・・・)
ちょっとしーるどは能力的には地味なんですけどね・・・。ダメージ床は見た目が
普通の床となんら変わりがないので(ポックリ逝って初めて気付く事多し)、
セレクトボタンでみさをつとめて先頭にする事をお薦めします。
木の実を調合して薬を作れる!
今でこそ名馬同士を交配させたり武器を合成させたり悪魔が合体しちゃったり
掛け合わせ的要素がゲームをさらに面白くしてる例がありますね。私が今更
言うまでもないことですが、星みるが木の実の調合というかたちでそれの原型を
取り入れていたというのは(別に今の掛け合わせ要素を持つゲームが星みるの
木の実調合をベースにしていると言う気はなし)当時としては驚くほどの先見性
だったのではないでしょうか。
また「回復アイテムやあったら便利だな〜的アイテムは、そこいらのお店で手軽に
手に入る・・・と思ったら大間違いだ!」というのは、安易じゃなくてかなり好み。
・・・というかこのゲーム、買い物は絶望的につまらんからな。しるばーIDかーど。
とはいっても、やたら木の実の調達が手間だし(足は遅いわ、敵は強いわ・・・)
実が手には入っても、誰も薬の調合法についてヒントはくれず、
メチャクチャ調合しても、まず狙った薬は出来ず、総当たりで作るしかない。
その上薬の名前から効果を判断できない。
(試すのは時間の無駄だからおとなしく調合法と木の実のありかの載ってる攻略ページを見ようね)
作ったら作ったで、勿体なくてなかなか使えない(使うくらいならとっととリセットして
パスワード入れて再開した方がマシという局面も多い)その上、かりう、あいむ、はいぷ・・・
使いモノにならん薬のいかに多いことか・・・まぁ、そんなこんなで、結局ゲーム中
作るのは、らどほ、らどくりふ(さいこ力回復)、くらっと(状態回復)、たま〜に
ふれっと(対メカ攻撃薬)、とれろ(対人睡眠薬)くらいなので、せっかくの斬新かつ
硬派なシステムが、ことごとく失敗に終わっているのは惜しい。ほんとに。
(薬に、完成までの苦労に見合うとんでもない威力があったりしたら、この試みは
いい線行っていたんじゃぁないかとちょっと思っていたり。たとえば・・・
みなみは にとろ を なげつけた
すりーぱに 128のだめーじを あたえた すりーぱを たおした
すりーぱに 158のだめーじを あたえた すりーぱを たおした
どなに 173のだめーじを あたえた どなを たおした
しろいわにに 112のだめーじを あたえた しろいわにを たおした
とか、
みなみは ぶれいんめるた を なげつけた
すりーぱを なかまにするのに せいこうした
すりーぱを なかまにするのに せいこうした
どなを なかまにするのに せいこうした
しろいわにを なかまにするのに せいこうした
とか。うん。これだったら多少の苦労しても手に入れたいぞ。)
・・・っつーか、なんで奴らはかりう敵に投げないで飲むかなぁ。
絶対このシステムが振りかえられないのは
相手と味方のはいぱー、かりう格差のせいだ。
というわけでホット・ビィさん、次回作では是非、
あのいまいましいさらまんどにかりうを投げつけさせて下さい。
ESPにこころのちからさいこ力をこめろ!
クソゲーのツラに隠れがちではありますが、この星みるは斬新な試みがほんとに
いくつもなされており、前述したぶれいくやじゃんぷ、木の実の調合と並んで
ぜひ挙げておきたいのが、ESPの威力を、使用するさいこ力を増減させることで
四段階から選べることです。
これは実際試みとしても成功しています。それも私個人的には
大成功であるといいたいところです。
これのおかげで、比較的初歩のESPでも、序盤、数発使っただけで
お蔵入りになったりせず、結構しつこく使えます。特にこのゲームは
打撃は弱いので、2でも3でも当たってくれれば使う価値はありますし。
DQの序盤以降ののメラのつぶしのきかなさ、使えなさっぷりに
「それでいいのか!?おまえはたったそれだけの存在なのか!!?」と
ムカムカくるような私みたいな人間には非常に精神衛生上いいと思われます。
また純粋に、微妙な匙加減が出来るようになった事で
「最小限で一番効果的な数値を選ぼう」と戦略の幅は広がり、
「あんまり無駄遣いできないさいこ力、でもフルパワーで使うESPは魅力、
ただやっぱり中途半端に消費さいこ力を削ると何にもならない・・・」という
三すくみのジレンマは、「ウマいプレイをしてやろう」というプレイ心を
非常に奮い立たせます。
なにより、必殺のESPを選択し、持てるさいこ力を最高値まで込め、
フルパワーのESPを強敵に放つときの高揚感。
この瞬間、あなたは少年サイキックとなり、星みるは紛れもなく
最高にエキサイティングなRPGとなっているはずです。
キャラクターがいい、ストーリーもいい、世界観もいい、音楽もいい。
しかしあえてそんな中で私が一番気に入ったのがこれ。まあ、音楽、キャラ、システム、
全てをひっくるめての星みるなんでしょうけどね。(むろん大量の悪いところも)
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