12. 機器選定(つづき)

なんでこの段階で機器選定をするかというと、要するに金の工面のためです。とにかく金が無いので借りなきゃいけない。借りるためにはこれだけかかる、というのを示さなければいけない。というわけです。

CR装置については、K社のものは数日後には見積もりが届きました。F社のものについは待てど暮らせど来ない。最終的には2週間後に来たんですが、遅い。遅すぎる。フィルムレスの反応といい、見積もりの遅さといい、ブランドにあぐらをかいていると、いつか寝首をかかれますよ、F社さん。それに対してK社は、値段はともかく誠実な対応で、今後のメンテナンスについても安心感があります。まぁ、決まりですね。ただ、レントゲンカセッテの枚数が少ない。この枚数じゃとても整形はつらい。5枚というところを9枚に掛け合う。せめて7枚とくる。それならサイズを小さくするから8枚にして。という交渉をへて妥結。必ず相見積りを取ることと、金額で行き詰まったら、あとはオマケでの交渉をすることは基本中の基本。

さらに問題がDICOMシステム。これはまだ比較的新しい分野で、群雄割拠状態。かなりあやしげな業者もある。画像のデジタルデータを保存するだけのことなのに、妙に高い。ペンタゴンが開発にからんだ高級品をモニター的に安くどう? という話もあるけど、やはり現実に使っていて問題が起こると困るので、冒険はできません。この辺はシステム担当中条さんに下駄をあずけたほうがよさそう。

そしてリハビリテーション。物理療法機器は必須で、腰椎牽引・頚椎牽引・低周波・干渉波・超音波・マイクロ・レーザー・ホットパック・クライオなどなど、入れようと思えば1000万でも2000万でもかけられる。ただ、これらは本当はリハビリではないですから、本当のリハビリ、つまり運動療法に主眼をおくとどうでしょう。重り、滑車、階段、平行棒、マットなど、これらをちゃんと用意すると、やはり1000万くらい必要。これは施設基準の関係で必ず無いとだめなものがあります。大手のM社と実力のI社を中心に選びます。特に滑車をぶら下げてロープを通し、様々な運動が可能になるガスリースミス台が・・・欲しい・高い。これは荒川さんに相談。こんなん作って、お願い。

最終的には自分で火をつけて、メディカル・コンサルトにまとめてもらうようにしました。だって、交渉は慣れていますし、全体の予算のバランスがありますから、一人でなんでも決めちゃうわけにはいきません。