10. ピンチ! スタートに戻る?

契約を明日に控え、今日は朝から銀行へ行き保証金と最初の家賃一か月分を振り込む。通常10か月分くらい取られる保証金が、ここはわずか1ヶ月分という破格の扱い。さらに開業までは家賃を40%OFFというのも嬉しい。開業までは5ヶ月もあるので、この間も普通に家賃を払うのはとってもつらいので交渉したわけです。

そこへ携帯の音はノー天気に響く。出ると社長から。明日の契約はできません。重大な問題が発生したので、明日はメディカル・コンサルト本社に来て欲しい、とのこと。一瞬頭が真っ白とは、このことか。もうお金入れちゃいましたよ。どうすんだよ。とにかく、どうしようもないので翌日コンサルトへ出向く。

開業支援チームNo.5として税理士の小田先生を紹介してもらう。収支計算で、溝の口のままで収入計算をしていたため、今回の物件用に修正したらとても事業が成り立たないことがわかったということ。今さら、そんな、どうすんのよ。メディカル・コンサルトは本当によくやっていただいてますが、これが3度目の問題発生です。まず、去年の夏以降3ヶ月近くほったらかしだったこと、溝の口の件ではクリニックモール化計画に走り自分の計画自体がストップしたこと、そして今回のこと。仏の顔も三度まで。
しかし、後向きにならない自分が言う。じゃ、ここでやめるのか? そうはいかない。問題を解決するための努力をしようよ。何も問題が起こらずに開業できるくらいなら、もともとコンサルト会社はいらんだろ。問題は起こるんだよ。大事なのは、その後だよね。実際、これはメディカル・コンサルトの責任と言うより、もともとの開業するための自分の準備不足がそもそも原因だろ。

そこで小田先生の専門的な意見を聞きながら、どうすればいいか考えましょう。とにかく初期費用をいかに抑えるか、そして人件費をいかに抑えるか。もう一度リストからすぐに必要なものとあとからでもいいもの、あるいは無くてもいいものを洗い出す。もう一度従業員構成の見直しも必要。放射線技師カットはゆずれない。パート人員の比率を増やす。それと院長の取り分減額。とはいっても、勤務医よりも収入が減ってはさすがに困る。さらに土日当直のバイトをやめないこと、という厳しい付帯条件が付く。小田先生から、やっとのことでOKをいただいて、だいぶ厳しさを増したけどなんとか修正できました。とにかく最大の問題は、一般的な整形外科の患者数が確保できない土地柄か。まぁ、それを承知でえらんだわけだからしょうがない。やっぱり40才台のうちにがんばらなくっちゃ。

さぁ、今度こそまちがいなく契約するぞ!!