9. 港北ニュータウン調査

溝の口をやめると決めれば、じゃ早いうちに物件の関係者に合いましょう、ということになり、すぐ電話。今日の夕方に決定。夕闇のセンター南で、関口君と今日二度目の待ち合わせ。あちらの担当者と挨拶して、さっそく中へ。整形外科用に考えているという部屋は北側で、駅からも裏側、しかもちょっと狭い。これじゃ、ちょっとなぁ、と思っていたら、もう一つ見ますかってんで案内されたのが4階南側。これが広い。広すぎる。ここまではいらない。ただ、なんと南側がビルの幅一杯に広がり全面ガラスサッシ。駅前がすっかり見渡せる。ほとんど一目ぼれ状態です。この景観を患者さんに提供できれば、アメニティが一挙に上がる。すでに話が出ている相手がいるとの圧力を受けて、早速予想収支を計算して返事をすることに。さぁ、関口君よろしくね。なんとか、ここでできるようにしてくださいね。

再び自分でも集められる限りの港北ニュータウン情報を収集。ふむふむ、人口は? 診療所は? 周囲の開発状況は? なるほどなるほど。たしかに一般整形外科としては現状は厳しいが、なんとか数年がんばれればけっこういいんじゃないの。とにかく、駅まん前という好立地条件とより専門性を打ち出していくことができれば周囲の競合クリニックとの差別化も可能だろう。正直な気持ち、高齢者が多い地域だと経営的には安定するけど、おそらく診療には変化が少ないので5年であきると思いました。あきても、やめるわけにはいきません。これはつらい。それより、この地域のほうがいろいろなアプローチをすることで、自分のモチベーションを維持し続けることが可能だと思いますし、この広さがあればアレンジの余力をもてるのでクリニックそのものの進化も可能となると考えました。

収支計算には、いくつか情報が必要。やはり人件費は大事。そこで、再びここですることを前提にあらためて、候補者選び。電話かけまくり。今度はだめでもがっかりしませんよ。だめでもともと。ここで追い風がひとつ。答えがはっきりしていなかった放射線技師さんから、OKの返事。技師さんは給与が安くはありませんが、人柄には値段がつけられません。逆に、この方に中心になってもらうことから再編成。さらに、医者になって一年目からお世話になった、元大学医局秘書をやっていた方からもパートで引き受けてもらえました。こういう、自分を知っている人には変に頑張る必要がないので、気持ちが楽です。よっしゃ、残りは募集をかけることにして、だいたいの枠組みを完成させました。

入梅してしまいましたが、こちらは前に前に向いています。メディカル・コンサルトからもGOサインが出て、いよいよ契約することに。先立つものとして保証金が必要です。普通は家賃の10ヶ月分が多いそうです。幸いにもここは1ヶ月分でいい。お金が無い身には助かります。保証金と最初の家賃を振り込んで、さぁ、明日は契約、緊張するなぁ、と思っていたその時に、携帯電話に不吉な電話?!