7. 従業員第1次募集

従業員をどうするかは、悩みどころ。開業前なら、一番金がかかるのは内装と設備、開業後なら人件費。しかし人は財産です。人件費をけちって、結局どうしようもない人を雇ってしまえばマイナスになる。理想を言えば、自分が信頼できる気心の知れた人をヘッドハンティングして、長く一緒に仕事ができるのが一番。ただ、もしも問題があった時にはやめてもらいにくい、また普段も旧知の間柄でなぁなぁになりやすい、という欠点もありますね。
自分のクリニックのスタッフに必要な人数は、まず事務二人。リハビリも手伝ってもらう。看護師も同じく二人。そして理学療法士一人。できることなら放射線技師一人。全員常勤というのは無理なので、パートも活用。事務については、ちょうど部署が配転になった現職場の元事務職の人が理想的で、声をかけてみました。なかなか好感触。ところがベテランですから、安くない。今より給料下げるわけにはいかない。それでも変な人を入れるよりいいと考え、話を進めます。理学療法士も昔の知り合いで結婚して家庭に入った女性が理想的、というわけでお願いしました。放射線技師も以前の職場の仲間に、そして看護師も知り合いの奥さんで面識のある人に声をかけます。

これらの方々で決まれば、ほぼ最強メンバーという布陣。そのかわり人件費も最強。ええいっ、しょうがない。と、腹をくくったていたら、事務からは通勤時間がかかりすぎるので辞退、理学療法士からは家庭が大事で復職は考えられないと辞退、放射線技師からもちょっと乗り気ではなさそうな返事、看護師さんこそ確実と思っていたら子供の学校のからみで辞退。あえなく撃沈。壊滅状態。やはり、開業の問題は難しい。でもまだ時期が早いし、考える時間は山ほどあります。人を育てることも選択肢としてあることに気づきました。人件費的に有利な若い人を入れることも大事。全員ベテランというのは、意見の調整が難しい。いろいろなレベルの人が混ざっていた方が、チームとしてはむしろバランスがいいと気がついた。

電子カルテを導入すれば、事務はベテランでなくてもこなせるだろう。受付で200%の笑顔で患者さんを迎える事ができることが大事。すべての患者さんと合うのは受付ですからね。理学療法士は施設基準のからみではずせません。それに理念の柱の1本にかかります。放射線技師は、いないために医師が自分で撮影するところが多いようですが、これにかかる時間はバカにならない。その分を診療にまわすようにしたい。看護師は外来では意外と看護師としての仕事が少ない、というと語弊がありますが、パートを活用していくことで、むしろ種々雑多な仕事に対応しやすくする。など、あらためて人の配置を現実的に考えることができるようになりました。とにかく残念がってばかりいられません。前へ進め。Go! Go! Go!