3. あざみ野却下

東急田園都市線沿線に希望したのは、自分の生活圏であることが大きい。人口や診療所の数などから考えれば、楽に開業できて患者さんの数も確保しやすい場所が他にあることはわかっています。しかし、知らない土地で地域医療を実践するのはおかしいですよ。今までの自分の医者としての経歴を最大限に生かせる所を考えましょう。

というわけで、あざみ野です。ところが、これがあっさり却下。なんたって横浜市青葉区は診療所が多すぎる。あざみ野も例にもれず、いい場所はすべて埋まっています。特別なカリスマ性が無い限り、素人の自分でも状況を説明されると無理だとわかる。地域の人口、年齢構成、駅の乗降者数、診療所数などからランク付けされた表を見れば一目瞭然。一見、隙間がありそうに見えても、実は急な坂があって人の移動が途切れていたり、大通りに面していても、むしろ前を通り過ぎていく場所だったり。患者心理としては、駅前はともかく、あまり大通りにあるよりちょっと入ったところの方がいいらしい。

これにかわって推薦されたのが溝の口です。人口が多く、整形外科の対象になりやすい高齢者が多い。医療機関の数は充足しているとは言えず、おそらく患者さんの流出地域と考えられ、いい場所があれば大変有望だという説明。正直言って、近いとはいえ生活圏が違うことがひっかかるのですが、とにかく場所が無いことには始まりません。例えば、こんなのがあります・・・といって見せられた物件のチラシ。でかい。でか過ぎる。こんなに大きくてどうするの? 場所はいいけど、おしいね。それに階段で入るんじゃ、整形外科はやっていけないです。まぁ、もっともです、他の溝の口の物件を探します。という具合。締め切りはまだ決まっているわけじゃないので、いろいろ時間をかけて探しましょう。とはいっても、一度開業を思い立ったら、止まってしまうと気持ちがしぼむ。いろいろあっても、前に前に進んで、1年くらいを目標にしましょうよ。
あー、そういえば今日はクリスマスイブ。メディカル・コンサルトのお二人ともご苦労様です。街はジングルベル。