ヴィスマールレールバス追跡記
今回のドイツは、蒸気機関車ではなく、もっぱら絶滅危惧のある古典貴重車両を追いかけました。 イベント走行や、博物館の開館は土日が多く、平日は空いてしまうと言う問題がありましたが、それをうまく移動などで繋げるプランを立てなければなりません。英国からルフトハンザでフランクフルトに渡る予定が、英国のストに刺激されたのか、私が乗る前日はストで飛びませんでした。また相変わらずコロナ対策は厳重で、抗原検査やPCRテストが必要でしたが、何とか目的の車両は撮れて、且つ最大の目的であった1931年から1941年にワゴンファブリック・ヴィスマールが製造した2軸のレールバスを3か所で見ることが出来ました。 特に、事前に依頼していたダルムシュタット博物館では平日にも拘わらず、関係者が数人出勤し貴重なヴィスマールが構内を走りました。 |
ダルムシュタットのヴィスマール(2022・8・26)
博物館入り口には、今は小さい駅になってしまったダルムシュタットの、往時のHbfの看板が入り口にありました。
中に入るとすでにヴィスマール・レールバスは庫から出されて、転車台の前に停められていました。おお!これぞヴィスマール!
係の人が案内役で、ボンネットを開けてくれました、以前はフォードのガソリンエンジンだったが、今はメルセデスの
ディーゼルに替わったと説明してくれました。 とても綺麗なエンジンに替えられていました。これは標準軌道です。
運転台のダッシュボードも木製でリニューアルされています。これがレールバスですね。大切に保存されているのが分かります。
これから構内走行です。運転士は70歳前の元蒸気機関士で、今はこのレールバスの運転士です。1時間かけて構内を往復しました。
フォト・ラン・バイで、乗っては止まり、降りて撮影し、また乗車して構内を走ると言うサービスでした。こんな経験は初めて。ですからドアは開いたままです。
これは構内走行写真です。ヴィスマールは、標準軌道とナローの2種類が作られました。これは本線用の標準軌道形です。ただ、現存する
動態ヴィスマールは私の知る限り4両しかなく、これは屋根の荷台、梯子、警笛用鐘、エンブレム付きでもっとも原型に近いと思います。
ここで記念撮影をしました。機関士と案内係員さんです。あとはポイント切り替え係の若い職員もいました。お礼にこれは送付します。
DEV・アセンドルフのヴィスマール(2022・8・27)
ハノーバーから南に約1時間走るとDeutschen Eisenbahn-Vereins(DEV)と言うナロー鉄道が走っていて、その終点駅アセンドルフの車庫に
格納されたヴィスマールがいます。ナローでダルムシュタットのヴィスマールとはかなり違いますが、開館日のみ扉を開けて公開しています。
これもボンネットには、製造銘板とフォードのエンブレムがついています。
最後に
これはボーフム博物館公開日に立ち寄った庫に格納された標準軌道のヴィスマールです。公開日くらい外に出せばいいのに。
これも荷台やエンブレムは付いておらず、しかもボディにはミュージアムの名が入っています。 2022年8月28日
最後に観光用ボルクムのヴィスマールを(2019年)
これは、ボルクム島の観光列車として走っているものですが、塗装は変わり、余計なものは取り外し、社名を入れると言う
本来のヴィスマールからかなりかけ離れたものに改造されています。しかもこれはナローで路線は複線。ちょっと違和感。