ベルギーのディーゼルトラム


1日の予定が 2日間になってしまいました。

 エーヌ観光軌道 Tramway touristique de l'Aisne (TTA)

2025年7月19~20日撮影



古い歴史を持つこのローカル線は、第2次大戦で鉱山路線となり旅客輸送は中止され
路線はしばらくの間、貨物輸送のみに供されましたが、さらに戦後も 1955年には
(コンブラン=ラ=トゥール – ゾリス間)から1959年(ゾリス – メルルー間)まで
の間全列車の運行が停止されました。しかし、エルデンヌ地方の美しい 自然の中を
走るこの路線の理解と復興を Société Nationale des Chemins de fer Vicinaux
( SNCV )の努力のお陰で 本来路線の大部分の区間、エレーゼとラモルメルニの間の
約11kmが再開通されました。さらに1964年には、この路線は非営利団体TTAに
移譲保存されることになりました。                      

今は地元ほか多くの国民がシーズンにサイクリング、ハイキング、ログハウス保養
等に利用したり、古いトラムの乗車を楽しんでいます。            


 


事前にグーグルで撮れるような場所を探しましたが、殆どがエーヌ川沿いと森林を走るので、結局は駅の付近でしか撮れませんでした。最初の駅ブリエ付近
 

 
 
 
 
 

19日は1日4往復、20日はフォージ行3往復でした。これは19日の2本目で、同じ場所の反対側から撮りました。ネットで見た美しいトラムに感激しました。







 
ここは、途中駅のフォージ駅です。樹木を切り開いたホームと何もない広場があるだけです。この1本目のAR133は19日は終点ラモルムニルまで行く貴重な列車です。

 
 
 
 
 

 
ここはホームもないドシャンの停車場らしいのですが何も形跡がありません。1本目の列車は通過して行きました。丁度歩いていた地元のおじさんに、
「ここはドシャンの駅ですか」と聞いたら、仏語でただ「ドション」だよ、と何度も発音を注意されました.。仏語では発音は 「ション」なんですね。    
 
 
 
 
 
 

 
終点のラモルムニルです。農家が散在するだけです。これがベルギーの田舎です。ここで動力車のAR133はトロッコの前に付け替えられます。19日です。
 
 
  
 
 

 
19日1本目の列車がラモルミニルを発車していきます。室内にもトロッコにも多くの観光客が乗っていました。黒髪のアジア人(私)は珍しそうに見られます。







 
 1回は、この電気式ディーゼルトラムを形式写真風に撮りたかったのですが、場所が狭く、これが精一杯でした。 2本目をフォージ駅で撮りました。。


 
 
 
 

 
1日目土曜は4本中2本がフォージ行で、エレーゼに戻るわずかな間に、乗客は三々五々散らばっていきました。ここからハイキングコースがあります。

 
 
 
 
 

 
これは2日目日曜の列車で、動力車トラムはベージュのART69に変わっていました。2日目の20日は3往復で全てフォージ行です。ホームから長玉で。
 
 
 
 
 
 

 
AR133とどこが違うのか分らぬままに、これも形式写真風に撮ってみました。塗装はあちこち剥げていますが、動態であることが嬉しいです。








う~ん、シンプルだけど複雑な運転室、よくわかりません。

 
 
 
 
 
 

   
20日、日曜は3両のトロッコを牽引。ファミリー乗客も多く、それぞれ美しい自然を満喫していました。左の女の子は一人で乗ってきていたようです。安全な国なんですね。









定刻になると列車はエレーゼに向かってフォージを出発。そんなに黒髪のアジア人が珍しいのか、皆で手を振ってくれています。ここでは有名人になってしまいました。








上りのエレーゼ行は逆光になるので、森の陰った地帯を走るところを狙う以外にありません。気候もいいし、空気は美味しいし、トラムも最高です。








さっき、フォージ駅で遊んでいた女の子が降りてきました。やはり一人で乗車したようです。ベルギーは子供の独り立ちも早いようです。エレーゼ駅








2本目の列車がエレーゼ駅ホームでしばし待機。ここには歴史博物館ビルや待合室もあります。多くのボランティアで支えられ、愛されている路線です。





以上、つい先日のことなのに、初のベルギーということもあって、思い出の写真ばかりです。
しかし、ベルギーの田舎に こんな列車が走っていることすら知らない人は多いことでしょう。