上越線の峠越え列車

 

上越線の清水峠は、その昔から、急勾配で長大トンネルもあり、ループ線が2か所にも作られた 重要路線の難関でした。ここは特急も、長大な貨物列車も通る列車頻度の高い幹線だったのです。 その麓の「水上駅」から急勾配を踏破するために EF16 の補機が付いて重連となりました。稀に高崎から重連となる運用もあったようです。
やはり一度は撮りたいループも それと分かる写真撮影は至難の業で、どうしても、EF16の前補機を主体とした重連列車しか狙えないのが現実でした。従って私は、越後湯沢から歩いて麓の平地から 「岩原スキー場」をバックに雄大で、且つ 重連と分かる写真を中心に撮ることにして、春夏秋冬、この駅間を歩いたことを思い出します。当時の時刻表には岩原スキー場は臨時乗降場で、シーズン以外の列車は残念ながら止まりません。また、下り列車は順光になるのですが、下り勾配の為、静かに下っていくだけでした。逆に水上方面に向かう 上り列車の勾配を重連で登る、旧型デッキ付き機関車の吊り掛けモーター音には、感動したものです。古い車体を震わせながら、豪快に通過していきました。
   

まずは越後湯沢からスキー場下まで歩きました。
(1975年~78年 写真は順不同)

 
 

早春の谷川連峰を下る憧れだったEF15 +EF16の重連貨物列車が下ってきました。最高の天気に恵まれた日でした。

 
 
 
 

 
今度は長大貨物列車を、吊り掛け機関車2台がモーター音をうならせながら残雪の山とスキー場をバックに、懸命に登ってきました。

 
 
 
 

 
貨物ばかりでなく、特急「とき」もやってきます。既に183形が12両で「耐寒用とき」に投入されていました。まだ主流はボンネットでしたが。
 
 
 
 
 

 
これは夏です。靄もかかって、前2両が分かるように中望遠で狙ってみましたが、貨物が長すぎて後尾までは入りませんでした。
 

 
 
 

 
これも雪溶けの春ですが、線路脇を歩いて越後中里方面に歩いていたら、つらら切り付11号とEF64が本務機の貨物が来ました。



 
 

 
この日は臨時の「石打スキー号」が走るので、雪中を利根川鉄橋(水上駅先)まで行って撮りましたが、6両編成の為、補機は付きませんでした。

 
 
 
 
 

 
暖かな日だったので、ここでしばらく遊んでいたら、曇ってきて、急に寒くなったので、この列車を最後に、駅に戻りました。

 



 

この時は下りではボンネット「とき」には恵まれず、後追いとなりましたが上野行を、何回も位置を変えてばっちり全編成が入るように撮りました。







真冬のスキーシーズンだったので、ゲレンデ下(線路脇)に行って、雪中の重連を狙いましたが、うまく撮れませんでした。
 
 
 
 
 

 
続いてボンネット「とき」も来ましたが、雪が深くて素早く行動できず、同じ場所から後追いで。トホホの写真になってしまいました。







これはもう雪がほとんどない晩春、内カーブから、ほとんどEF16だけを狙った写真となりました。







同じ日ですが、本務機がEF64と分かったので、わざわざ64を隠すように撮っています。新鋭と古豪の組み合わせは好きではないので。






何回かは夏に行っています。水上にEF64はいないので、高崎から重連で来たのでしょう。本務機はEF15です。







一度、夜行急行で行って、水上駅で寝泊まりした時があります。駅寝の前に、すぐ近くの車庫に行きました。EF16がたむろしていました。







水上駅はカーブしているうえに客車も貨物もホーム先端に止まるので貨物はこんな写真しか撮れません。


 




ここには職員用の狭い通路があって、反対側に行き、崖の下から撮っていたら、これでも、通った職員さんに「注意して撮れ」と言われました。ある雑誌には
この通路の真ん中で撮った写真が出ていました。あれはNG だと思うのですが(三脚でバルブの写真です)、まず職員に頼んでもダメと言われるはずなのに。 






ここは逆に非常に撮りやすい石打駅です。補機の連結作業用に構内は夜中も煌々と照らされています。総括制御ではないので、汽笛ですべて合図します。
これは発車の時の汽笛と、すぐ鳴らすシリース・パラレルの制御の合図が入った貴重な記録ですが、殆ど視聴されていません。   石打の夜 - YouTube







みんな、上りを撮るので、私は下り重連到着を狙いましたが、高速貨物のせいか、到着後ただちにEF16は解放され、結果EF15の単機しか撮れませんでした。








上り特急「北陸」の運転停車は深夜2時でした。さすがに夕方から8時間!朦朧として、ピンも絞りもバルブ何秒だったかも適当になっていました。








石打スキー号は12系ですが、8両以上は補機が連結されます。局報を見れば客車連結数が出ているので分かります。







撮り方がワンパターン化してきました。三脚、カメラ、レンズ標準装着に135ミリと200ミリ。そして耐寒防具。元気あったんですね。







記憶ではここまでバスで行った気がします。満を持して待っていたのに、こういう時に限って本務機にEF65!最後を決められませんでした。