北海道・消えた鉄路と風景③
羽幌線・名寄線・深名線
1987年~1995年(深名線廃止)
今回のローカル路線は、少ない風光明媚を走る路線を
選んでみました。私にとっても思い出深い路線です。
しかし、いずれの路線も札幌から遠く、日帰りはまず
無理で、途中、車の中で寝たことも随分ありました。
そうしないと朝一番の特雪も撮れないし、少ない列車
を効率よく撮ることが不可能だからです。私は深名線
の鷹泊駅前でクルマ寝しました。翌朝起きて駅の寒暖
計を見たら-28度になっていて驚いたことがありま
す。私の最低気温の体験はここ鷹泊駅です。振り返る
とあっという間に過ぎた懐かしい思い出ばかりです。
■羽幌線
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羽幌線という名の路線なので、一度「羽幌駅」に遊びに行きましたが、小さな町です。両運転台化されたキハ53-500が入っていました。
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有名な初山別の金駒内川橋梁を渡る下り幌延行普通列車です。小雨降る悪天候で、バックの海が綺麗に写りませんでした。
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留萌に戻る途中、遠別駅を通りました。島式ホームに丁度上り列車が止まっていました。夕刻のいい雰囲気だったので1枚撮りました。
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上り急行「はぼろ」です。2両が本来の編成ですが、繁忙期には2両増結されました。チンドコ編成で、後ろ2両が本来の「はぼろ」です。 小平ー花岡
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少し内陸に入った、力昼から番屋ノ沢仮乗降場と古丹別の間にトンネルが幾つかありました。どのトンネルだったか確認はできません。
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もう廃線が決定していましたが、日本海側の大雪で不通となった留萌~羽幌間に日中、特雪が走りました。ここ古丹別の吹き溜まりは凄まじく、
排雪場所がないので職員の指示に従い慎重に通過しました。民家もあるので雪は真下に吐き出していました。このDD14は深川から入りました。
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もう少し羽幌寄りまで追いかけてみました。列車が通れない程の雪ではありませんが、海際よりも形状による吹き溜まりが一番怖いです。
■名寄線
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流氷が去った後です。この場所の寒風は半端ではなく、我慢できず2本撮って、即、引き上げました。名寄線の海際を撮るために耐えました。 沙留付近
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ここも、見るからに凍てついた、色のない白一色の光景です。ただ右側に国道が走っていて、列車が来るまで暖は車の中でとれます。 開盛ー共進
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湧別町に行くようになったのは、チューリップ畑が沿線で盛んになってからです。ここには芝桜でチューリップを形どった山がありました。
中湧別付近
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ここが一番線路に近いチューリップ畑です。ただ、球根を農協に収めるための栽培で、今の様に花畑が目的ではありませんでした。従って農家は
花が開化すると、短期間に花を刈り取ってしまいます。事前に畑の農家に電話して確認してから行かないと、丸坊主になっている時があります。
北湧仮乗降場付近
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ここは板張りホームの「北湧仮乗降場=当時」の駅前です。まだ観賞用ではないので、奇麗に整地されておらず、樹木も邪魔です。
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長大路線の名寄本線の廃線時は1か月前から列車に「さようならの」ヘッドマークが取り付けられました。最終日は絶対混むと思ったので
早めの普通日に、このヘッドマーク付き列車を追いかけました。このキハ56 118は窓下に青帯が入った異色車でした。 興部駅にて
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ここは昔、9600が重連で貨物を牽引し峠越えをした天北峠です。青帯車が目的で追いかけました。懐かしい場所です。 一ノ橋~上興部
■深名線
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雨煙別と成和温泉の間には雨竜川を渡る橋が二つあります。これは朝方、靄のかかるトラス橋を渡る上りキハ53 500の922Dです。
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これはもう一つのガーター鉄橋です。深名線の雪は軽く、パウダースノウでとても綺麗です。この日は早朝にDD14の特雪が走りました。
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朱鞠内湖を入れて、一瞬、列車が見える場所が白樺-蕗ノ台間にあると聞いて30分ほど探しました。やっと見つけた場所ですが緊張して切るのが僅かに遅く、失敗でした。
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さらに追いかけて蕗ノ台ー湖畔の間にも線路が湖を回り、湖は入りませんが一瞬線路が見える場所があります。ここは時間には目を離さずにいないとチャンスを逃します。
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この列車の終点の朱鞠内に行ってみると、キハ53 500は朱鞠内駅に到着していて、折り返しの休憩をしていました。2面3線の駅でした。
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朱鞠内折り返し名寄行を先回りして、雨竜川の支流が入るように、国道からのポイントで撮りました。国鉄急行色が緑にひときわ映えました。 湖畔付近
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朱鞠内駅の朝です。鷹泊から早朝に仕業したDD14です。雪が軽いので除雪スピードも速く、初電到着の前に留置線に退避していました。
この時は、前日に特雪が走ることが分かっていたので、前日札幌を出て、深川から留萌(仕業はせず)留萌から鷹泊まで追いかけて、古い
アナログビデオで撮りました。この日は未明に鷹泊駅を出発し朱鞠内まで仕業しましたが、これも追いかけて撮りました。凄い雪でした。