ベルリンのゴータカー

2022年9月2日
 
 

私は帰国するためのPCR検査をニュールンベルグで受けた後、ICEでベルリンのアレクサンダープラッツ駅まで行き、そこで宿泊しました。ベルリンまで行ったのは、来年売却予定の、幻のゴータカーが生き残っていて、日常的に走っているという、今年しか見られない、Woltersdorfer Strasenbahn (ウォルタースドルフ路面電車)に会いに行くためでした。戦後のドイツの東西分裂後、もっぱら東独で活躍していた古典的トラムです。
これが何とアレキサンダープラッツ駅からSバーンで40分乗車すると、Rahnsdorf 駅のすぐ真下から出ているのです。高架の駅から下りていくと、なんとまさしく現役のゴータカーが停まっているではないですか!一瞬信じられない光景で、わが目を疑いました。しかも昼は20分おきに出ていて、終点の小さな集落であるWoltersdorf Schleuse 間の僅か5.6キロを結んでいる、いわばボランティアで、赤字必至の日本で言う三セクなのでしょうか。

 
 
 
 

 
ニュールンベルグで泊まったホテルの窓からDBの線路が見え、列車が往来していました。夕方だったので少し流してICEを撮りました。
 
 
 
 
 
 
 


ホテルの壁紙に貼ってあった大きな絵です。ドイツらしくないですが思わず記念に。







翌日乗ったICEです。新線を常時200キロを超えて走ります。カメラを出したら200キロを切っていました。




2日、いよいよゴータカーを見に行きます
 
 



Sバーンを降りたらそこは森に囲まれたWoltersdorfer Strasenbahn の出発駅でした。おお!懐かしいゴータカーが停まっている!



 
 
 

森の木漏れ日がまた何とも言い難い雰囲気を出しています。車体の帯が路線色の青に変わっているのが残念ですが。
 
 
 
 
 
 
 

 
先ずは次に来た列車に乗り、沿線観察の為、終点まで行く事にしました。わずか15分で隣町に着きました。コントローラーは多分本物です。 
 
 






車内は見違えるほどきれいに改造されていて、天井や木目はそのまま残して座席などは近代化すると言ういわばドイツ流です。



 
 
 

 
ここが終点のWoltersdorf Schleuseです。ちょっとした集落があります。標準軌道の単線です。車両もよく手入れがなされています。








素晴らしい路線ですが真夏で日光が強く、ハイライトの部分が飛んでしまいました。晴れていると露出が難しい場所でもあります。








上の写真に反省して絞りました。露出器は木陰の中でどうしても明るく設定するので手動で調整しました。とてもいい絵になりました。









なにせ半分は森の中を走るので、わずかな区間で撮影地を見つけなければなりません。駅間は短いので簡単に歩けます。








東独時代には考えられなかった広告の入った車両もいます。サイド下の青も邪魔と言えば邪魔ですが贅沢は言えません。








Berliner Platz 駅は交換駅です。撮り易かったのでここで1時間ばかり遊んでいました。








これは上の電車28号が上りで戻って来たところです。暑かったけれど時間を忘れて撮っていました。









今度は交換の下り27号がやってきました。上の写真の上りホームはズレていて、この写真の手前にあります。利用客は若者か老人です。









最後は森の感じを出そうと、茂みの中を入っていきました。と言っても正面の建物がSバーンの駅ですが。さようならゴータ。
                                   次は博物館でしか見れなくなるかもしれません。