英国のノスタルジア・ブラックプールのトラム


英国の歴史を物語る街を訪れました 
 

(2022年8月)

 

19世紀から繊維工業で隆盛を誇ったマンチェスター、輸出港であったリバプールは、奴隷による負の遺産都市で、それらの大都市の保養地であった、西海岸の一大保養地・ブラックプールも、近隣の隆盛都市が第二次大戦ではドイツ軍の攻撃も受け、戦後、激しい貧困に見舞われる中でブラックプールも一気に衰退の一途をたどっていきました。
1960年代も、povertyは進み、まさしくblack&darkの町となりましたが、グレートブリテン時代を懐かしむ英国人たちによって、今は再び一大保養地として復興を遂げています。ただ、植民地時代から続く多民族都市で、我々が思う英国のイメージとは全く異なっていて、ここは本当にUKの一部なのだろうかと目を疑う街でした。
ただここに、隆盛時代からほぼ100年続く、異色のトラムが動態保存されていて、夏場には生まれ変わった保養地に特別列車として走ります。2年もコロナで自粛していたようですが、今年は夏場に盛大にイベントをやるので、陸空でストライキが続く混乱した中を、なんとかオクスフォードの知人を頼りに、ブラックプール行を決行しました。
今までの英国イメージとは違った日常環境を見れたのも、大きな勉強になりました。恐らく2度と行かれないでしょうが。

 
 
 
20日、ヒースローのカオス、ルフトハンザや英国鉄道の一斉ストライキの中、バスによる長旅の末ようやく辿り着きました

  
 

 
保養地として隆盛を誇った時代に、エッフェル塔をまねて造られた街のシンボル・ブラックプールタワーをバックに保存トラムがやってきました。
 
 
 
 
 
 

 
午後には屋根のないトロリー集電の、まるでボートのようなトラムもやってきました。しかし初日、二日目と晴天で猛暑で水ばかり飲んでいました。
 

 

 
 

 
これが100年前から続く、正式社名のエンブレムかもしれません。車体サイドに取り付けられています。
 
 
 
 
 
 

 
ここがイベントツアーの出発地であるブラックプールの南にあるプレジャービーチ駅です。ストライキのせいかあまり乗客はいません。
 

 
 
 
 
 

 
こんなのも来ます。本来は夜のイルミネーションツアーに使う電車です。本物志向の強い英国で見るのは違和感があります。

 
 
 
 
 

 
タワーの真下を走る715号ですが近くで見ると、さすがに傷みの酷いのが分かります。このタイプは金太郎塗色と2種類あります。
 
 
 
 
 
 

 
撮影場所はある程度限られます。これが形は異なりますが金太郎塗で、2階に明かり窓を取り付けた700号トラムです。変わりやすい天気でした。
 
 
 
 
 


 
おっとっと、ポールが外れてしまった。  コンダクターが長い棒で架線に戻しています。慣れた手つきが笑えますね。 
 

 

 
 

 
赤レンガ造りのタワービルの下を700号が戻ってきました。ロンドン名物のルートマスターといい、英国は楽しい乗り物が沢山あります。

 






海際のビーチにはところどころにこの様な歓楽地があります。カジノもあります。海を強引に入れてみました。やはり観光客が少ない。







本来の住民の足であるトラムは、この新しい「こじゃれた」車両がビーチ沿いに走っています。女性運転士でした。レトロと対照的にオールLED.。




 
 
 

 
10£払ったら、公開日ではないのに係員付き添いでDEPOTに入れてくれました。今にも動きそうなこんなトラムを何故走らせないのでしょうか。

 
 
 
 
 

 
広い工場には珍車が所狭しと押し込まれていました。ただホームページを見るとイベント走行予定には入っていません。
 

 
 
 
 

 
奧にはボロボロの車両が沢山詰まっていて、係員は「今ミュージアムを作っているところだ」と言っていました。歴史的車両ばかりです。
 
 
 
 
 
 

 
あれ、誰か写っていますね。本来はこの66号が走る予定が
故障で工場入り。係員さんが代わりに撮ってくれました。

 
 
 
 
 

 
大西洋を見たのは初めて。美しい日没でした。
 
 

 
 
 

 
ビリヤードと思ったらプールと言う家庭用ゲームだそうです。
地元ビールを飲みながら、眺めていました。ホテル最後の日。
 
 
 
 



 
 泊まったホテルに至近の鉄道駅。今日はストではありませんでした。色々あったけど さようならブラックプール