ドイツ01牽引のツアー列車が走った


10日間の01牽引列車が実現しました
 
 
2015年7月31日〜8月9日
(撮影は8月7日から9日までです

 

私のテツの知人からドイツで10日間01だけの牽引でツアー列車が走る、という情報が入りました。稀に見る希少な企画です。
01ファンとしては見逃せない企画ではあるのですが、なにせ情報が不足しています。慎重に情報を集め、自分で判断して行動しなくてはなりません。
1両の01で全区間を走行をするわけではなく、当初は6〜7台の旧東西ドイツの01が参加するという風に聞きました。旧東独の原型01の重連が牽引する、という情報も主催者のホームページに載りました。
このツアーの主催者は鉄道を中心にしたIGEという鉄道ツアー専門会社で、信頼がおける会社だという事が分かりました。そして、極秘に「参加機関車」「運行詳細表」を入手しました。すると、どうやら01 118 は不参加らしいのですが、内容は充実していて、10両の客車連結、重連が基本、01のあらゆる形式が参加する、しかも古典機関車に属する38型も参加。
さらに重連の同時出発(5両ずつに分けて2編成を作る)と併走、38型を5分先に出発させ、その後を01牽引列車が爆走して追い掛け、途中で38型を追い抜くというサプライズも用意してあることが判りました。
私はこのドイツのハイライトである7日から9日最終のニュールンベルグ到着まで撮るつもりで、ドイツ行を決心したのでした。(勿論それだけではありませんが)
結果的には、毎年の事で猛暑日が続き、山火事の危険レベルが 4から5に上がったため8日の夕方から、石炭焚きの01は取り除かれ、重油焚きの01 1066の独壇場となりましたが、この3気筒01は本当に最後の500km以上を単機で牽引し、よく走りました。
写真は従って01 1066 の走行が多くなりましたが、それでも今回のツアーの目玉の01 2066 がリンダウから、なんと三重連の先頭に立つなど、驚き一杯の01撮影行でした。

 
 
 
7日の朝、飛行機で フランクフルト到着と同時にその足で、最初の撮影地のカールスルーエに向かう路線のハスラッハ付近に急行しました。 

  
 

 
撮影予定場所であるハスラッハ付近に急行しました。予想通り01 1066列車は定時にハイスピードでやってきました。 おお!素晴らしい!
 

  
 
 
 

 
ハウザッハからは2編成に分けた列車の並走です。折角のサプライズですが、架線柱やワイヤーが邪魔です。しかしここしか撮れる場所はありません。
 
 
 
 
 
 

 
01重連並走のイベントの後は01 1066 単機けん引ですが、プレートはライネにいた当時のコンピュータナンバー、012 066-7 を付けているので横から。 ズルツ付近
 
 

 
 
 

 
ここから複線になるのでややサイドが開けます。こうやって見ると往年のライネの012を思い出します。ちょうどお尻まで入りました。ズルツ
 
 
 
 
 
 

 
撮影2日目は列車の先で宿泊したため、朝はゆっくりで、9時半ごろ通過する、エルバッハ付近で狙いました。まだ完全に陽が廻っていません。
 

 
 
 
 
 

 
情報では、リンダウ駅では2番線に入るとのこと。ということは左端の線路から来るので、二つ渡り線を渡るはずで、車両は蛇のようにくねった形になります。
それを計算に入れて狙いました。この150号機は、西独の001の改称ナンバーでしかもコンピュータプレート。 これでなくちゃ。 2両目本務機は01 66号です。

 
 
 
 
 

 
友人は陸橋の上からは撮らず、下の遊歩道から斜面を登ったようです。ここから湖は入らないと思っていたら僅かに入っています。 撮影:友人K氏
 
  
 

 
 

 
さて今日の最後の撮影地は、勾配区間ヘルガッツの大S字カーブのお立ち台。時間になると小型飛行機が低空で飛んできました。耳を澄ますと機関車の
轟音が。カーブから機関車が顔を出しました。なんと66号機を先頭にした3重連です。一瞬周りのファンも私も凍りつきました。眼を疑う瞬間でした。

 
 
 
 
 

 
その夜は三重連を祝ってアウグスブルグのホテルから、日本料理店に繰り出しました。そして翌朝はアウグスブルグの郊外で撮影。
まず古典機38型がやってきました。これが走ることは公表されず知っているファンはわずかだったと言います。客車もいいですね。

 
 
 
 
 

 
キャブの真下に動輪がありますね。テンダの台車も板バネを使っています。機関士たちものんびりしています。
 

 
 
 
 

 
このあとわずか3分後に猛然と01が追い掛けてきました。この先約8kmのメリングまでの間に、38型列車を追い抜くようです。よくやるな。
 
 
 
 
 
 

 
情報では山火事警戒レベルが引き上げらたので、牽引機は石炭炊きから急遽重油炊きに変更されました。もうこの機関車に託すだけです。
11時13分、重油焚きの01 1066 は煙を吐いて単機でアンカーを務めます。                   ランツフートを出発。

 
 
 
 
 

 
重油焚きでも凄い煙が出るものですね。このときは単機牽引でしたので3気筒の音がはっきりわかりました。この排気音のリズム感。 撮影:K氏
 
 
 
 
 

 
そして最後の夜の宿泊ホテルはニュールンベルグ。3日間の撮影の中で、やっと真横から01を撮ることが出来ました。本当は原型を撮りたかったのですが。
 
 
 
 
 
 

 
無事にフランクフルトからNH203便に搭乗。目が覚めたら もう日本の上空を飛んでいました。
このエンジンはゼネラルエレクトリック社のGE90。前回は同じANAでもロールスロイスでした。
 
 
 
 
 
最後にひとこと
 
 

 
結果的に重油焚きが必要とされ、最後まで頑張った01 1066 号機。 こう書くとナンバーが違うじゃないか、と思われる方もいるでしょうが
これが最後までライネ機関区に残った01の3気筒66号機コンピュータナンバーなんです。 今ではもう見られない東西ドイツ時代の遺産のDB
マークがしっかりと取り付けられ、所属機関区はBw(機関区) Rheine と書かれているところなど、本気度が真に出ています。幸か
不幸かこれが偶然にも終点まで牽引しました。私はこれを現役時代にライネで見ていますので感慨ひとしおです。おつかれさま66号機。