Vol.1 - 27 Jan. 2000

知事選挙立候補者の演説となかなか捕まえられない放火魔に
業を煮やして防災を訴えるパトロールの声かまびすしい大阪・
吹田の独居処に落ち着いてから、早くも1ヶ月が経ちました。
生活にはすっかり慣れて、見た目お気楽なひとり暮らしを一応
満喫しております。
これで“資本”が潤沢なら申し分ないのですが、今のご時世、
そればかりはなんともいかず、バスと電車を乗り継いで通勤する
ところを、歩けば同じ時間でショートカットできることを発見して、
定期代を浮かすなどのつましい努力で生活の余裕を創製して
おります。

さて、そんな片道45分の毎日の“小さな旅”で、発見したことを
いくつか披露しましょう。
“披露”とはいってはみたものの、そのほとんどが“疲労”の元に
なっていたりするんですが。

@夜くぐるにはちょっと勇気の必要な、名神高速を横切る歩行者
専用トンネルの低い天井に書かれた落書き。
『人はエラ呼吸をすべきである』
…すべき、って言われても、ねぇ。じゃあ水中で生活しろってこと?
でも、エラ呼吸をするようになったら、口臭問題はなくなると思う。

A茶髪や厚底靴を履いたコギャルは見るけど、ガングロは見ない。
これは大阪郊外の吹田に限った話ではなく、きっと関西全体で
見てもガングロはそんなにいないのだろうと思う。

Bクルマのウィンカーは、ハンドルを切り始めてからつける。
大通りで前を走っているクルマが出し抜けにスピードを落として、
後ろを走るクルマが急ブレーキ。なにごとかと思っていると、前の
クルマはさりげなく右折を決めて立ち去っていく。
この間、そのクルマの右ウィンカーが光った回数はたったの2回。

C放火魔の出没でボヤの発生した小径に消防車が何台も詰め
かけて、消防車同士で既ににっちもさっちもいかない状態だという
のに、その小径に次から次へとふつうの乗用車が入ってきて見事
にスタック。
仕方なく消防官が交通整理を始めたところ、彼の制止を全く無視
して警官のバイクがクルマの間を縫っていった。
…無秩序状態。

D夜の自転車は100%無灯火。
それでなくとも道路の狭い吹田近辺。ブラインドカーブはおろか、
まっすぐの道ですらすぐ脇を猛スピードで走り抜けていく自転車は
とても怖い。
自転車同士が出会い頭にぶつかりそうになるのをよく見かける
けれど、不思議なのはバイクはスクーターでも750ccでも昼間から
ライトをきちんと点けていることと、前照灯の取りつけられていない
自転車はないということ。
使わないなら前照灯なんか、はずしちめぇ!

E阪急といえば、梅田の百貨店や電車などに東京ではちょっと
例え様のない品のあるゴージャスなイメージを醸し出しています
が、そんな阪急グループの阪急バスに乗ると、停留所を案内する
車内放送の前にバロック調やジャズ・バラード調の荘厳なBGMが
かかります。これもなんとなくゴージャスなのですが、この前乗った
バスはボリュームが大きすぎて音が割れていた。
もちろん、やかましさ倍増だった。

Fニュータウンの真ん中にある巨大な全国チェーンのスーパー
マーケットのキッチン用品売り場では、鍋&フライパンの売り場と
同じ規模、同じ棚数のたこ焼き&お好み焼き用品売り場があった。
さすが本場だ!と思った。

Gゆるい坂道を快適に登る最近はやりの電動アシストつき自転車
に乗る母親。ペダルをこぎ続けながらなにげに後ろを振り向いて、
必死に追いつこうとがんばる“ふつうの”自転車に乗る小学生くらい
の息子にひとこと。
「早くしなさい!」


意外と「関西独特の表現」というものが見受けられないのです。
電車に乗ると終点に到着する直前に「この電車はこれまでです」
なんていう、ふふんと笑ってしまうような表現を聞くことがあります
が、歩いている限りでは独特な表現に当たらないのですね。
今後もいろいろなことにアンテナを向けてみたいと思っています。
“Vol.2”にご期待ください。
(そんなの、やるんかいな?)

今日、昨日と2日間連続して朝、一面うっすらと雪が積もりました。
日本中どこでもこの冬一番の寒さを記録しているようですが、
みなさん、くれぐれも健康には注意してこの冬を乗り越えましょう。


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