人間の仕事は、生きること。

吉村昭 著 『漂流』

天明五年(1785年)、
土佐の船乗り四人が島に漂着した。
シケに遭ったかれらは、九死に一生を得た。
掌を合わせて神の加護に感謝した。
しかし島には、
人家はなかった。湧く水もなかった。
見つけた洞穴には、
先に漂着した人間の白骨があった。
この小説は、実在の漂流者の記録に基づいて書かれた。

『漂流』(文庫)