だにもみうちのうち
ダニも身内の内

どんなに掃除をしても、
家の中のダニはいなくならない。
清潔へのこだわりもほどほどにするがよい。

たびのしなはかいすて
旅の品は買い捨て

なんでこんなものを買ったのか。
浮かれ気分の旅先では、
要らない品をつい買ってしまうものである。

ちいさなかいざん おおきなばくち
小さな改竄 大きな博奕

目先の改竄は小さな利益をもたらすが、
露見すると大きな損失を生むことになる。
不正には大きな危険が伴うものである。

ちょっといっぱいのはてにちょっとなし
ちょっと一杯の果てにちょっとなし

「ちょっと一杯」と言って飲む酒が
本当に「ちょっと」で済むことはない。酒飲みはいつも
言わずもがなのウソをついて赤提灯に向かう。

ついーとするもののゆびはちょんぎれぬ
ツイートする者の指はちょん切れぬ

人の口に戸は立てられないように、
ツイッターでつぶやく者の指を切り落とすことはできない。
人の自己顕示欲は誰にも抑えられないことをいう。

づらうたぐってじっとみる
ヅラ疑ってじっと見る

礼儀を心得ず、不躾な態度を取ること。
また、好奇心にかられて危険を冒すこと。
[類] ほくろの毛に刮目(かつもく)

つらさひゃくびょうたのしさいちびょう
つらさ百秒楽しさ一秒

つらい時は長く感じ、楽しい時は短く感じる。
時間の感覚は単位の時間と違い、
心のありようで変わるものである。

でたらめからしんげん
出鱈目から新諺

出鱈目といえども侮れない。
いい加減な出まかせが本当の諺になることもある。
[類] 嘘から出たまこと

でぶによこじま
デブに横縞

太っている人が横縞の服を着ると一層太って見える。
取り合わせの悪いもののたとえ。
[反] 梅に鶯

でぶはもうひとくちのつみかさね
デブはもうひと口の積み重ね

一夜にして急に太る人はいない。
食べ過ぎの習慣が肥満を招くということ。
[類] デブは一日にして成らず

でぶはようきでふゆがいい
デブは陽気で冬がいい

太っている人の性格は、
陰気なよりも明るいほうが似つかわしい。
会うのは、夏よりも冬のほうが好ましいということ。

でまえみそでしおがこない
出前味噌で塩が来ない

頼まない味噌ラーメンが届いて、頼んだ塩ラーメンが来ない。
伝達に行き違いが生じること。略して出前味噌ともいう。
「先方との連絡に出前味噌がありまして」などと使う。

とおくのわりやすひん
遠くの割安品

いくら割安でも、遠出してまで買うと、
交通費やら食事代やらで結局出費がかさむ。
得なようで実は得でないことのたとえ。

ときはこころのきずのさいりょうやく
時は心の傷の最良薬

つらい思いも、悲しい思いも、
未来永劫につづくことはない。
時の経過がかならず癒してくれる。

としよりのこういんてっぽうのごとし
年寄りの光陰鉄砲の如し

月日の経つのが早いことを
「光陰矢の如し」というけれども、
年を取るとその感覚が一段と早まることをいう。