70形とクモハ43の思い出
昭和25年、戦後まもなく登場した湘南電車は子供の頃の憧れの電車でした。その2年後に湘南形と同じ前面を持ったクハ76が横須賀線に登場しました。私がまだ小学生になる前ではるか昔のことです。早く写真に撮りたいと思っていましたが、実現したのはそれから十余年後のことでした。 小学生の頃よく先頭車かぶりつきで乗り、運よくクモハ43に乗り合わせると、品川を発車して大井町方面に加速するモーター音が唸って最後にはノッチを入れているのかどうか分からないほどのスピードとなりひとり感激した記憶があります。 昭和30年代後半にはだいぶ改造もされていて、登場当時の姿ではありませんでしたが、それでもクモハ43や3扉改造車50形がかろうじて残っていました。 |
東京駅に進入する70形横須賀線。正面の塗りわけが湘南電車と微妙に違っていました。 昭和40年 東京駅
前パンタに貫通幌、細窓ズラリの名車クモハ43。憧れの的でしたがなかなか出会うことは出来ませんでした。 昭和39年 東京駅
品鶴線との分岐地点です。まだ新幹線の鉄橋すら出来ていません。1等車を組み込んだ美しい6連でした。 昭和37年 品川〜大井町
クモハ43連結のスカ線。前パン、幌付き。2両目のサハはもと流電の改造車です。こんなのが今走っていたら・・・ 昭和37年 品川〜大井町
正面2枚窓がまだ木製窓枠です。Hゴムと違って古さを感じさせます。なぜか12両?の長大編成でした。 昭和39年 六郷鉄橋
ライト以外は原型のスカ線が来ました。これも12両。もう逗子での増結をやっていたのでしょうか.。 昭和39年 保土ヶ谷〜戸塚
先頭は全金製のクハ76300番台です。これはこれで美しいスタイルでした。駅は今とあまり変わっていません 昭和41年 北鎌倉
円覚寺境内を横切るスカ線。踏切の標識もありません。最近行ってませんが今でもこんな感じで撮れるのでしょうか 昭和41年 北鎌倉
横須賀と久里浜の区間運転に3扉化されたクモハ50と木製窓枠のクハ76が2両で走っているというので行ってみました。
日中は直通久里浜行がなかったのでこれでピストン輸送していたのですね。 昭和41年 横須賀
3扉が分からないようトンネルから出る顔だけ写す事にしました。 昭和41年 横須賀〜衣笠
区間運転は2編成で運用。これはもう一方の編成です。 昭和41年 横須賀〜衣笠
朝方は東京発久里浜行直通がありました。8時以降は徐々に区間運転の2連に移行して行きました。学生で賑わう朝の衣笠駅。 昭和41年 衣笠
クモハ50はボックス式の運転席で前方の見晴らしは最高でした。真鍮の手すりがあるだけです。
他線で使われた70形
まだ開業間もない岡多線に木製窓枠の70形がいると聞いて、早速行ってみました。岡崎駅を出発する新豊田行。 昭和52年
中央線のいわゆる「山スカ」が新宿まで乗り入れていました。 昭和41年 新宿駅