磐越西線・中山宿
スイッチバックの駅でした
老雄D50がスイッチバックで25パーミルを登るという磐越西線の中山宿。ここは通過列車もあればホームに入る列車もあり、タブレットの受け渡しが複雑でした。 駅員さんはホームに退避した列車からタブレットを受け取ると通過列車のために本線にセットします。通過列車の本線上の受け渡しが終わると今度はタブレットを自転車で運び停車中の列車に渡しました。 のんびりとした光景でした。この中山宿も今はスイッチバックも姿を消し、本線の勾配区間に無人の新駅が出来て昔日の面影は全くありません。 ここは「なめくじ会」の「つーさん」が2回訪れ、「しゅうちゃん」も昭和40年に一緒に撮りに行っています。今は無き懐かしいスイッチバックを二人の写真で再現してみます。もう遠い昔のことです。 |
D50は会津若松の所属でしたが郡山にはいつも数両が体を休めていました。美しいD50が多かったように思います。 昭和41年 郡山
郡山機関区のターンテーブルに乗るD50。時にはこんな化粧煙突にクルクルパーを付けたゲテモノもいましたが。 昭和41年 郡山
美しいD50だったので、この角度から形式写真風に撮ってみました。キャブの屋根がテンダ上まで伸びて改造されているのが気になりますが。
給水温め器をエプロンにつけた姿、ランボードの段違いやテンダのリベットなど、古さを感じさせました。 昭和40年 郡山
出発線で発車を待つD50牽引の磐越西線貨物列車。後部補機付きでした。 昭和41年 郡山
中山宿の一つ手前の駅ですが、ここでも客車列車どうしの交換がありました。上り列車はD50とD51の重連でした。 昭和40年 磐梯熱海
ここがスイッチバック駅の中山宿の全景です。真ん中が信号所です。駅舎はこの先の先端です。
上り貨物がホームに退避。下り急行「第一ばんだい」D60の牽引列車が本線上り勾配を力行で通過して行きます。 昭和40年 中山宿
これはたぶん「しゅうちゃん」が信号所の裏で「第一ばんだい」のタブレット受け器通過を狙ったところだと思います。 昭和40年 中山宿
逆に「つーさん」は退避中のD51の前に移って、後追いで「第一ばんだい」を撮ったのでしょう。 昭和40年 中山宿
これは午後のD60牽引上り急行「第二ばんだい」です。峠から下ってきて、タブレット受け器に助士が投げ込む用意をしています。
助士がキャリアを上り線専用のキャッチャーに投げ込んだ瞬間です。雨が降っていますね。よくここで撮影させてくれたものです。
そして少し先にセットされたキャリア―を助士が腕ですくい取って行きます。大変な離れ業です。駅長さんもセットや授受、送信が大変だったと思います。
これは「つーさん」がキャリア―を受け取るところを狙ったものだと思います。雨中の一瞬のドラマです。
少し雨が降ってきたと言っていましたが、美しいD50の客車列車が中山宿のホームに到着しました。 昭和40年 中山宿
スイッチバックの為、普通列車は一旦本線をまたいでバック運転で反対側の引き込み線に入ります。これは別の列車です。 昭和40年 中山宿
一旦、バックで推進された列車は、引き込み線から出発し、猛然と本線の急勾配に進入します。スイッチバックの醍醐味ですね。 昭和40年 中山宿
ドラマチックなスイッチバック駅だった中山宿のホーム駅看板です。
下り準急「あがの」が上り急行「いいで」と交換するため、このホームに入ってきました。本来は運転停車のため、ドアは開かないのですが、車内販売の売り子さんは、運転室ドアからホームに降りています。幌でつながっているため、簡単に降りられたのでしょう。信号所の向こうに、上り「いいで」が見えます。駅長さんは、走行中に受け取ったタブレットを持ってこっちのホームにやってきます。 |
駅長さんは信号所からホームの手前(こっちが「あがの」の運転室)まで自転車でタブレットを運びます。
そしてようやく「あがの」の運転士にタブレットを渡します。「あがの」はこれから出発のため、バックで引き込み線に戻ります。なんと大変な作業をやっていたんでしょう。この駅の駅舎はこの行き止まり先にあったのです。 |
ここのハイライトは、交換のためD50貨物列車の後補機付きが、引き込み線から猛然と出発するシーンでした。 昭和40年 中山宿
昭和40年はすでにD51が結構入っていて、後補機付きでもこんな写真しか撮れないときもあったようです。 昭和40年 中山宿
つーさんは、41年にもD50を撮りに磐梯町まで行っています。形式入りのプレートを付け化粧煙突の美しいD50が牽引する下り普通列車です。
上り普通列車牽引のD50が豪快に煙を噴き上げてやって来ました。 昭和41年 磐梯町付近
最後に、会津若松機関区の車両たちです。ここはD50とC11が「ぬし」だったように記憶しています。 昭和40年
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