お気に入りのパーツ・工具・作製上のノウハウ


(A) UFソケットの製作

ヨーロッパ管のアンプ製作には多くの場合、UFソケットが必要になりますが、市販のUFソケットには1,000円前後のプラスチックモールドのものと、4,000円以上のテフロンを使ったものくらいしかありません。私もAT-20や3A/109B等を使うにあたって、探してはみたものの、これら以外見つけることはできませんでした。安い方は3A/109B等の小型管に使うときにはともかく、大型管を刺すとどうも安定性に欠けて、抜けはしないもののふらふらして安心していられません。

そこでMazda AT-20を使ったアンプを組む機会に、UFソケットを自作することにしました。タイトのUXソケットでコネクター部分の具合良さそうなのを購入して、この部分だけを取り外して使うのですが、製作の過程は近々アップします。下に完成した2連のUFソケットの写真を示します。



  ソケットの上面、AT-20用なので4ピンとしてある        ソケットの裏面     (2000.6.27)


(B) ハンマートーン塗装について

Daシングルアンプを組むときには新品のPower, CH, Outputトランスをグレーのハンマートーンに塗り替えました。上手くいったので塗装には素人ですが、そのときの注意事項を書いてみましたので、参考にしてください。

(1)スプレーは東急ハンズで買ってきました。(グレー、シルバー、グリーンがあります)
  下地は鉄なので、アルミほどには条件はわるくありません。
(2)できるだけ元の塗装は取りましたが、徹底的ではありません。強く荒らしたと考えてく
  ださい。アルコールで油分、汚れをぬぐい取っておきます。
(3)その後、ブライマー(下地塗料)を塗ります。一昼夜乾かしてから、ハンマートーンの
  スプレーにかかります。
(4)塗る面は水平にする。普通の塗料よりもかなり厚めに塗る。その為にも塗る面は水平に
  し、垂直な面には塗布しない。ただ、角の所にはオーバーラップするように塗ってお
  く。
 注)ハンマートーンの塗装面は見ていると、添加剤のせい?で乾く途中
   で適当な間隔で塗料が集まっていきます。ですから、有る程度厚い
   必要があるようです。
(5)万が一垂れてしまったら、その面だけ紙やスリからやり直します。
(6)乾いてから順次隣の面へ移ります。前に塗った面に塗料が飛散してつるつるしていたの
  が艶消しっぽくなりますが、気にする必要はありません。
 注)ハンマートーンは塗装が厚いので各面毎に別々に塗っても同じ色合いに
   なります。この点と塗装が丈夫なのがメリットです。ただし、スプレー缶
   を良く振ってください。
(7)2度塗りで十分なはず。間でのペーパーは1000番位でざらざらを取る程度。
(8)最後にコンパウンドで磨くときれいになります。

といったところです。ご健闘を。


(C) ハンダについて

このあいだ、今まで使ってきたハンダ(千住金属、Sn 60%, A電子用)がついに無くなってしまいました。しかたがないので秋葉原で千住金属というメーカー名とスパークルという商品名につられて、買ってきました。
使ってみたところ、結構良く付くし、こんなものかと思っていました。
そんなとき、古い[無線と実験誌]を見ていたら、ちょうどハンダについての解説記事がありJIS規格の記号と共に書いてあった説明によるとフラックスについての記号Bは活性のあるもので、できれば洗浄したほうが良いとありました。買ってきたのを見たら<やばい>Bです。でもこれって、秋葉原で普通に売っているものなんですが????
そうまで書いてあるのに、使い続けるはイヤなのでマルチコアというハンダを買い直してきました。これは高いだけ有って、適当に流れるし、綺麗に良く付きます。

読みやすい解説を見つけたので参考にしてください。
そのうち無線と実験誌の解説記事をさらにまとめてHPに乗せてみたいのですが。
(2000/1/24)


(D) WEの板抵抗

音が良いと時々話題になるWEの板抵抗をカソードの自己バイアス用抵抗ととして使っています。ただ問題は抵抗値の種類が少ないこと、外観がスマートでは無いことです。
そこで、300Bシングルアンプ用には1.04 kΩのものをエポキシ樹脂でモールドしペイントしたものを使っています。VT-62用には2.2~2.3 kΩとなるよう1.5 kΩのものと700+100Ωの2つの板抵抗を直列にしベークで箱を作って納めています(上に見える穴は放熱のため)。
音が良いのは感じられるのですが、抵抗そのものは単なる巻線抵抗だし??

そこで、よく使われる抵抗のインピーダンスを測定してみました。

(1) WE 1040Ω板抵抗1
(2) WE 1040板抵抗2
(3) DALE 750Ω50W
(4) セメント1kΩ5W
(5) ホーロー100Ω5W
(6) 金被1kオーム1/2W
(7) カーボン910Ω1/4W
(8) 板状精密金被1kΩ1/4W
Rs=1062Ω、Ls=34.2uH
Rs=1052Ω、Ls=44.8uH
Rs=750.4Ω、Ls=13.0uH
Rp=989.6Ω、Cp=1.0pF
Rs=99.8Ω、 Ls=7.96uH
Rp=997.9Ω、Cp=1.0pF
Rs=904.8Ω、Ls=0.1uH
Rp=993.8Ω、Cp=0.65pF

測定はHP4284A LCRメータ
測定周波数=10kHz、測定端ショートでRs=-0.8mΩ、Ls=0.006uH

これからWE 板抵抗はLが大きく、やはり見た目通りの巻き線といった結果です。また DALE 750オーム50Wの中身は ホーロー抵抗と同じ巻き線、セメント抵抗の中身は 金被抵抗と思われます。Rs,Ls,Rp,Cpと混在しているので注意。

カソード抵抗はL成分が有った方が良いのでしょうか?


(E) 電源用コンデンサー

300BSEアンプ用に、B電源のフィルターコンデンサーとしてSOLENの15uF 630WVのフィルムコンデンサー使うことにしました。今まで使っ電解コンデンサーと置き換えるため、見かけよくベークライトで作ったケース (40x70x120mm)に合計4個入れました。入り口側15uF,出口側45uFとして使っています。
このアイデアはリークのポイントワンアンプのリストア例を参考にさせてもらいました。


(F) 配線に使う工具たち

いつも配線に使っている工具を紹介します。値段は高いものも安いものもありますが、とても使いやすいものばかりです。カラフルでしょう (^_^)
左からニッパとラジペン、アンテックスの半田鏝(25Wですが40W位の実力、代替わりしましたが20年以上前から愛用してます)、プラスのドライバーとナット回し大小。


(G) シャーシー加工に使うドリル

いつもシャーシー加工に活躍しているドリルです。日曜大工の店でセールをしていたマキタの比較的丈夫そうな充電式電気ドリルを買ってきたものです。

AC100Vのものもあるんですが今は工具箱の底で休憩中です。
右脇に並んでいるのはホールソーという丸穴を綺麗に開ける道具です。ここに並べたのは30mm, 19mm, 15mmで、左2つはGTとMTのソケットの穴用です。
これの難点は穴のサイズの種類だけ数を揃えないといけないこと(注:30mmで2,500円)、このドリルでは32mm位がパワー的に精一杯ということです。

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