Heathkit 真空管チェッカー

ほんとうに真空管アンプ作りに真空管チェッカーが必要かどうか分かりませんが、きっとシンボル的な意味合いなんでしょう。以前はこんなことを思っていました。
それなのにヒースキットTC-2真空管チェッカーのシンプルなフォルムに惹かれて、ついオークションで買ってしまったのです。写真でもあまり綺麗ではなかったのですが、実物はやっぱりといった感じで、これでは手を入れないとしょうがないといった程度のものでした。
まずはパネルを磨いてから、手持ちの真空管を挿して、試しに計ってみたのですが、針はふらふらするは、メーターの指示はなにかあてにならないはで、本当に解体修理をすることになりました。配線図はホームページを検索した結果、このページの下部に示したサイトに管球データとともにありました。以下はメンテナンスの報告です。


Heathkit TC-2の印刷と測定条件を記載したロールペーパー

UX,UY等のソケット。プレートキャップの配線も交換した

US8ピン、MT7,9ピン、マグノーバルの各ソケットと電極タッチ表示のランプ。

TC-2の内部と回路
Heathit TC-2真空管チェッカーの内部を下に示します。見えるのは電源トランス、メーター、ソケットやロータリースイッチばかりで、単純そのものです。あまりにも簡単なのでこれで動くのか心配になるほどです。
 動作の仕組みは次のようになっています。まず、真空管ごとの測定条件は中央のロールペーパーに記載してあるので、ここから読みとる。真空管のピン番号とその役割りの対応は10個のレバー付きスイッチでセットする。ヒーター(フィラメント)電圧をトランスのタップを切り替え、プレート電圧はスイッチ切り替え(標準30V)、ボリュームで感度をセットする。2極管はこれでOKですが、3極管、5極管も2極管接続でフィラメントあるいはカソードのエミッションを測定し、メーターの振れ具合でGOOD/BADを判定するようになっています。
 この回路のすごい?ところはテストの際、2極管動作として全ての真空管に整流動作をやらせていることで、究極のシンプルさです。
メーター右下のSHORTランプは電極間のタッチをチェックするのに使います。


Heathkit TC-2の内部


Heathkit TC-2の回路図

TC-2のメインテナンス

動作が不安定だったので、セレン整流器とコンデンサー(下図の上段)を現在の部品、セレン整流器はゲルマニウムダイオードにコンデンサーはフィルムコンに交換しました。シリコンダイオードは電圧降下が大きいので代わりに使うことはできません。電源スイッチとテストスイッチ(跳ね返りのスライド)は動きが悪いので交換か手入れをする必要がありそうです。真空管のソケットはアンフェノールが使われているので、接触が悪いときの交換は容易でしょう。


交換したパーツ(上)と交換箇所:赤丸で示す(下)

テスト用の押しボタンスイッチはテスト中押し続けなければならないのに、結構固くて指先が痛くなります。そこで押す力のいらないマイクロスイッチに交換しました。1cmだけ沈めてボタンが頭を出すようにしました。

テストボタンをスライドスイッチから押しボタンに交換。見栄えもなかなかです。

押しボタンスイッチはテスト中押し続けなければならないので、操作性の良い2連のマイクロスイッチとした。

日本国内ではありませんが、ドイツの測定器マニアの方が各種測定器の解説とマニュアルの公開をしています。
そのなかにHeathkit TC-2のマニュアルと真空管データも含まれていますので参照してください。
このサイトはHeathkitのTC-2に限らず、とても興味深いサイトです。

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