〜最後のゴールデン シャガール、宇宙へ〜



1991年8月20日、ルソーとモネの間に3匹のゴールデンが誕生しました。
アングル(右)、シャガール(中央)、クロード(左)です。
猫も人間も、初めての子猫の誕生に戸惑うばかり。3匹はなかなか成長せず、しばらくの間、人工哺乳で育てました。中でも、シャガールは体が弱く、病院の先生から、育たないだろうと言われていました。
それでも何とか育ってくれたシャガール(中央)。愛らしい容姿のアングル(右)、りりしい顔つきのクロード(左)とは異質な風貌?と行動で、私たちを和ませてくれるのでした。
母親のモネ譲りの明るく美しい毛色と目色を持つシャガール。そろそろ良いお嫁さんを・・・という親心が裏目に出てしまいました。
病気を持っているとは知らずに、シャガールのお嫁さんにしようと迎えた子猫のおかげで、後々まで苦労する羽目になりました。
シャガールたち全員、通院する日々が続きました。
この後、シャガールとアングルの間に4匹の子猫が生まれましたが、生き残ったのは、コロ君1匹だけでした。シャガールは体調を崩しながらも、一生懸命、初めての子供たちの世話をしていました。
子猫が闘病の末、1匹、また1匹と亡くなる姿を、シャガールはどんな思いで見ていたのでしょう。
仲良くそろって会議中。
シャガール(右)、クロード(中央)、アングル(左)。
成長してからも、いつも一緒にいる、仲良し兄弟なのでした。
シャガール(右)4歳の頃。シャガールはすでに去勢済みでしたが、我が家は出産ラッシュ。シャガールとアングルの娘ペコりんが初めて出産しました。ほぼ同時期に、モネとアングルも出産。アクビをして一休みしているモネ(左)と授乳しているアングル。三世代で子育てです。
弟のミケランジェロとブーシェの間にできたブチローと一緒に。
他の子猫がどんどん成長していくのに、いつまでたっても子猫の大きさのブチロー。他の子猫のように、元気に走り回ることはできなかったのです。シャガールはブチローの気持ちを理解していたのでしょうか。シャガールはいつも誰かのそばに寄り添っていました。
子育ても終えて、のんびりとシニアライフを送る毎日。
ルソーたちと一緒に、いろいろな所を旅しました。
旅の楽しみは、宿の夕食のお刺身でした。
時々、フレンチレストランでお食事を。・・・と言っても、シャガールは外に出ると、大好物でも遠慮してしまうのでした。常に正しいマナーとルールを守り、旅猫としては申し分ない存在でした。
1つのベッドに4匹が入っている・・・そんなことが日常茶飯事。
左からモネママ、ペコりん、シャガール、クロード。こんな状況でも、シャガールは必ず特等席を陣取ってしまうのです。快適な場所には、必ず、シャガールがいるのでした。
世話好きのモネママから、ヘアスタイルを整えてもらって御満悦のシャガール。
気がつくと、いつの間にか、シャガールに毛づくろいをしていた子たちが全員いなくなっていました。
一緒に旅をしていたメンバーも、シャガール以外のゴールデンも。
今まで、リビングにたくさんのゴールデンがいたのに、とうとうシャガール1匹になってしまいました。場所取り合戦もなくなり、寂しいものです。それでも、シャガールの存在は大きく、我が家にはなくてはならないもの、失いたくないものでした。
ここ5年ほどは、口内炎に悩まされ、2年前からは、度々激しい発作を起こすようになって、気を抜けない日々を送っていました。峠も何度か越えました。それでも、シャガールは独りでいるよりも、孫たちに囲まれてにぎやかに過ごすことを楽しんでいる様子でした。18歳を過ぎて、朝のあいさつは「今日も1日、がんばろう」になり、「もう何年か長生きして、一緒の棺に入ろう」が口癖になりました。
19歳を迎えることはできましたが、猛暑が続き、シャガールは体調を崩してしまい、一緒の棺に入る約束は叶いませんでした。
AB-Factory's Wonder Stripe
1992年8月20日〜2010年9月2日


19年という年月を地球で「猫」として過ごしたシャガール。
今頃、みんなのいる星に帰ったのでしょうか?
遅かれ早かれ、私たちの帰る家は同じです。再び出会う日まで、シャガールとの思い出を心に刻んで、新たな旅に出ます。


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