市史跡・綱島古墳(ツナシマコフン)[横浜市港北区綱島台2702番地 綱島公園内]
 東急東横線「綱島駅」下車徒歩5分
 綱島古墳は鶴見川北岸の南北に細長く広がる標高30mほどの台地の南端部に位置しています。古墳は径約20m、高さ約3mの円墳と考えられるもので、平成元年(1989)5月に学術発掘調査がおこなわれました。墳丘の頂部で木棺直葬(墓壙の中に棺を直接埋葬した施設)と考えられる埋葬施設内から鉄刀、刀子、鉄鏃などの副葬品が発見され、古墳の周辺からは破砕された状態の須恵器甕や、土師器坩、坏、円筒埴輪などの遺物が出土しました。これらの出土遺物よりこの古墳は5世紀後半から末に作られたことが明らかになり、鶴見川の流域に現存し、その築造時期を知ることの出来る数少ない古墳であることが分かりました。綱島古墳は、地域の首長の墓と考えられ、古墳文化の展開過程を知る上で貴重な古墳として、平成元年12月25日市史跡に指定され、さらに平成2年度には保存整備が行われました。
平成(2000)3年3月 横浜市教育委員会