赤田2号墳(アカダ)[横浜市青葉区あざみ野南3-1]
東急田園都市線「荏田駅」下車徒歩5分
赤田2号墳は、あざみ野南1丁目16付近にあった6世紀後半の円墳です。古墳はすでに壊されてしまいましたが、造形保存(型取り)によって、赤田西公園内に墳丘と横穴式石室が復元されています。この一帯は以前「赤田」と呼ばれ、起伏に富んだ丘陵地形で、縄文時代から中世までの集落や、古墳・横穴墓など14ヵ所の遺跡があり、昭和60年から63年にかけて調査が行われました。ここに復元した赤田2号墳は自然地形を利用して築いた、径約20mの円墳で、北側と南西側には周溝がありました。石室は、泥岩の切石を用いた両袖型の横穴式石室で、玄室は、床面が3つに区切られて川原石が敷かれていました。遺体はこの一番奥に安置されていたようで、この部分は一段高く川原石下には泥岩の切石がきれいに敷かれていました。玄室の中からは耳環や、勾玉、管玉、切子玉、棗玉等の首飾り、鈴釧(腕輪)、大刀・鉄鏃等の武器、切子(ナイフ)、須恵器の(はそう)、坏が出土しました。墳丘からは須恵器の提瓶、甕の破片、北側の周溝からは土師器の坏が出土し、墓前祭等が行われたと考えられます。
平成8年3月 横浜市教育委員会