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インフォーメーション・サービス47
2002年下半期 日本経済10大トピック

2002年下半期の日本経済のトピックで、特に重要なものを10件ピックアップしました。これは、週間トピックからの抜粋です。


(1) 郵便関連法案成立へ(2002/7/3) **

 郵政関連法案が、今国会で成立する見通しとなった。来年4月から封書・はがき(信書)に民間参入を認める内容であるが、許可条件が厳しく民間参入のメドは立たない。

          [法案成立後の官民が扱う配達物]
 郵政公社・・・・・すべての種類の郵便物
 民間宅配事業者・・書籍、雑誌、ダイレクトメールから除外されたチラシ
 バイク便事業者・・3時間以内に配達する速達、1000円以上で高額の補償をつけた書留


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(2) 医療費の自己負担重く(2002/7/27) ***

 サラリーマンの医療費自己負担は、現在本人は入院・外来とも2割、家族は外来が3割、入院が2割である。これが,来年4月からはすべて3割となる。本人は、入院・外来とも1.5倍となり、家族は入院時の負担が1.5倍となる。一方、外来窓口で定率負担に上乗せして支払う薬剤費の一部負担は廃止される。自営業者など国民健康保険の加入者は、すでに3割負担であるため、負担割合は変わらない。薬剤費の一部負担が来年4月になくなるのは、サラリーマンと同じであるので、自己負担は軽くなる。厚生労働省の試算では、風邪で月2回診療所に通った場合、サラリーマン本人の自己負担は、1530円となり510円の負担増である。一方、サラリーマンも自営業者も、高額の医療費がかかった場合、自己負担は現在より増える。


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(3) 40兆円普通預金に避難(2002/7/29) ***

 今年4月のペイオフ解禁をきっかけに、40兆円をこす資金が定期預金から、依然として全額保護の普通預金に避難している。来年4月に、普通預金もペイオフの対象となる全面解禁を前にして、別の金融機関や金融商品へ移り始めた預金もある。

 日銀によると、残高が1千万円以上ある大口の定期預金の5月末の残高は、93兆円で,前年同期比42兆円も減少した。一方,千万円未満の定期預金は横ばいであった。ペイオフ解禁で、1千万円未満しか保護されなくなり、預金者が定期預金を1千万円以内に減らした様子が見て取れる。定期預金が流出した先は、普通預金である。国内の普通預金など要求払い預金の5月の月中平均残高は、約237兆円となり、初めて定期預金を上回った。

 注:ペイオフ・・・預金などの払い戻し保証額を元本1千万とその利息までとする措置である。


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(4)介護保険料11%引き上げ(2002/8/29) **

厚生労働省は、来年4月に改定する65歳以上の介護保険料が、全国平均で月額3241円になるとの見込みを発表した。現行より、11.3%の負担増となる。高齢者の増加などで介護サービスの利用が増えるためである。厚労省は、介護保険収支が悪化した市町村を財政支援し、保険料の上昇を抑える方針である。介護保険は、利用者負担(1割)を除いた給付費の5割を公費、33%を40〜64歳の保険料、17%を65歳以上の保険料で賄っている。65歳以上の保険料は、各市町村で提供する介護サービスの量に応じ3年ごとに見直している。


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(5)基準地価11年連続下落(2002/9/20) ***

 国土交通省によると、7月1日時点での基準地価は、全国平均で前年比5.0%下がり、11年連続の下落となった。住宅地は4.3%下落し、商業地は7.2%の下落となった。いずれも下落幅が拡大した。特に、地方都市は下落に歯止めがかかっていない。基準地価は、都道府県が毎年7月1日時点で調査する地価で、国が公表する1月1日時点での公示地価と並び、土地取引の目安となる。基準地価が最も高かった91年に比べ、下落幅は、住宅地で23.3%、商業地は51.6%に達した。その結果、金融機関を始め、ゼネコン(総合建設会社)、流通業など、経営不振企業が抱える土地の含み損拡大は必至である。


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(6)不良債権処理―残高膨張27兆円(2002/10/17) ***

 国土交通省によると、今年1月1日時点での公示地価は、全国平均で前年比5.9%下がり、 1999年3月期以降、減少傾向にあった不良債権の残高は、再び増え始めた。2002年3月期末の大手銀行の不良債権は、1年前より49%増えて27兆円弱となった。景気低迷が長引いているうえ、金融庁が検査で不良債権を厳しくチェックするようになったためである。

 銀行は、不良債権を次の3つに分類している。

a.破産更生債権・・・事実上倒産した企業向けの貸し出しを指す。ほとんど回収困難となった債権である。

b.危険債権・・・倒産する懸念が大きい企業に対する貸し出しである。業績回復のメドが立たず、利払いが滞っている企業への融資が、これに当たる。こうした、企業は、手持ちの資産を売っても返せないほど多額のお金を借りているケースが多い。

c.要管理債権・・銀行が貸し出し債権を放棄したり、金利を軽減・免除したりして経営再建を支援している企業向けの貸し出しである。流通・建設・不動産などの経営不振企業の大半が、ここに入っている。

 3月末の分類では、aが横ばいの3兆2千億円、bが44%増の12兆2千億円、cが80%増の11兆3千億円であった。cは、経営再建が失敗すれば、a、bにもなりうる。政府も、この要管理債権をどうするかがポイントになりそうである。

[大手銀行の不良債権残高]

1999年度 19.8兆円
2000年度 19.2兆円
2001年度 27.6兆円
2002年度 20.7兆円

[寸評]2000年度は、大型倒産が増加し不良債権が大幅に増加したが、2002年度は、政府の金融再生プログラムにより、不良債権処理が加速され、大幅に残高が減少した。


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(7)パートタイム従業員(2002/10/20) **

 労働時間が正社員より短い従業員を指すが、労働時間が正社員と同じでも非正社員の呼称としてパートを使う企業も多い。全雇用者に占める割合は、4分の1程度と見られる。パート全体の約7割は、女性が占める。年代別では、若年者と高齢者に多い。最近は、正社員の採用が抑えられており、新規学卒者の2割弱はパートとして仕事を始めるため、若年層で急増している。高齢者は、退職後に収入を補うため、短時間勤務に就く人が多いためと見られる。


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(8)景気拡大、最短命の見方(2002/11/21) **

 大幅な株安やアメリカ経済の減速で、2003年度中に景気後退に入るとの見通しが強まってきた。現在の景気拡大は、戦後最短に終わるとの見方も出ている。民間16社の平均の来年度予測は、実質GDP成長率が0.3%、名目は0.9%のマイナス成長となり、成長鈍化は避けられない。景気は停滞しており、日銀は景気判断を11ヶ月ぶりに下方修正した。


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(9)銀行融資、中小・中堅向け3割減(2002/12/3) ***

 銀行が経営改善のために進めている融資圧縮の対象が、中小・中堅企業に集中している。9月末の企業向け融資残高は、合計で約315兆円である。97年末からの減少額は、約92兆円で、その大半を中小・中堅企業向けが占めた。99年の公的資金注入時に、政府は中小企業向け融資の目標設定を義務付けたが、UFJとあさひ銀行が融資を激減させたとして業務改善命令を受けた。しかし、銀行が不良債権処理を急ぎ融資先の選別を強めれば、いずれ中小・中堅向けを減らさざるを得なくなるとの見方が大勢である。


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(10)2002年の株価18.6%の下落(2002/12/28) ***

 バブル経済崩壊後の最安値をつけ、低迷を続けた2002年の東京株式市場の日経平均株価は、1年の下落率が18.6%で、3年連続の下落となり、3年間の下落率は54.7%に達した。

 2001年末の青木建設やエンロンの破綻を受け、日経平均が1万800円台で始まった市場は、2002年1月末には1万円を割り込んだ。2月には、小泉首相のデフレ対策に具体性がないとして、株、円、債券がそろって下落した。その後、「空売り」に対する金融庁の規制が市場に評価され、3月末の株価は1万1千円台となり、うわさされていた「3月危機」は乗り切った。輸出拡大を背景に企業業績が改善する見通しが強まった4月以降、株価は上昇基調に入ったかに見えた。政府も、5月に月例経済報告で景気底入れを宣言したが、その直後の5月23日の1万1979円が2002年の最高値となった。5月末に、米格付け会社が日本の長期国債格付けをチリ等より低水準に格付けした。これを象徴として、外人投資家は夏休み後も市場に戻らず、売買は細る一方となった。そして、株価下落を加速させたのが、小泉改造内閣であった。不良債権処理の加速を打ち出した竹中経済財政相と木村剛氏の存在が株価下落につながった。株価が、83年以来の低水準に落ち込んだ。不動産や流通などだけでなく、これに融資している銀行株も軒並み下落した。日経平均は、11月14日にバブル経済崩壊後の終値での最安値を更新した。12月24日に決まった来年度予算の政府案が緊縮型であったため、年末も株価はずるずると値を下げた。


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