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インフォーメーション・サービス37
2001年下半期 日本経済10大トピック

2001年下半期の日本経済のトピックで、特に重要なものを10件ピックアップしました。これは、週間トピックからの抜粋です。


(1) 信用乗数の低下鮮明(2001/7/6) **

 日銀が供給した資金が、金融機関の貸し出しを通じどれだけの貨幣供給(マネーサプライ)となっているかを示す信用乗数の低下が、顕著となっている。92年の13倍から、今年5月は9.69倍に低下している。日銀の資金供給が潤沢に行われている中で、マネーサプライの伸びが低いのが原因である。それは、バブル経済の崩壊と金融機関の体力の低下により、金融機関の貸し出し姿勢の消極化が主因と考えられる。加えて、企業側の負債圧縮の動きもあり、金融5業態の2000年度の貸出残高は4年連続で前年水準を下回った。


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(2) 大口電気料金5.39%低下(2001/7/21) **

 経済産業省の大口顧客向けの電気料金調査によると、2000年度下期の単価は、上期に比べ、1キロワット時当たり5.39%下がった(沖縄を除く全国平均で、1キロワット時上期の11.69円から下期の11.06円へ低下)。昨年3月からの大口顧客向けの電力小売りの自由化により、電力会社と新規参入者の競争が本格化してきたためである。経済産業省は、「料金低下は競争の成果だが、まだ十分ではなく、今後も国際水準に近づけるため、環境を整備していく」としている。


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(3) 不良債権43兆円最大に−金融機関3月末(2001/8/3) ***

 金融庁によると、民間金融機関が抱える3月末の不良債権額(リスク管理債権)は、前年より2兆円増えて三兆壱千億円と、93年の公表以来最大となった。増加が目立つのは、金利減免や元利払の猶予をした「貸出条件緩和債権」で、2.4%増えた。一方、「3カ月以上延滞債権」は0.4%減少した。


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(4)企業の生産設備過剰感強まる(2001/8/17) **

  生産設備に過剰感が強まっている。内閣府によると、生産設備が「過大」とみる企業から「不足」とみる企業の割合を引いた判断指標(季節調整値)は、4−6月期にプラス27と前期から5ポイント拡大した。IT関連の需要減退が響いている。生産設備判断指標は、2000年後半まで縮小傾向をたどっていたが、アメリカ経済の急減速により、年明け以降は設備過剰感が強まっている。4−6月期の同指標は、99年10−12月期(プラス30)以来の水準に達した。


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(5)信用組合の半数が赤字(2001/8/24) **

 全国241の信用組合のうち、半数の120の信用組合が2001年3月期に最終赤字となった。金融庁の検査の結果、これまで正常先に分類していた貸し出し債権の一部を不良債権に変更したため、貸倒れ引当金を364億円積み増したのが主因である。貸出金償却も含めた不良債権処理損失は、2037億円と業務純益の3倍に達した。信用金庫も、370のうち60の信金で最終赤字となった。信金・信組の不良債権残高は、それぞれ合計で、約7兆2千億円、約3兆円と高水準で、今期も厳しい経営を迫られそうである。

2001年3月期決算(億円)
業務純益 最終利益 不良債権処理損失
信用金庫 6,384 936 4,118
信用組合 679 −941 2,037
大手銀行 36,020 522 47,034
地方銀行 12,483 −642 12,627
第二地銀 3,536 −1,165 4,600


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(6)失業率最悪、初の5%(2001/8/28) ***

 総務省によると、7月の完全失業率は、現在の調査形式が始まった1953年以来初めて5%台(季節調整値)に乗った。有効求人倍率も、0.01ポイント悪化し0.60倍となった。IT分野の不況を背景に、製造業の就業者数が大幅に減少し、非自発的失業者は横ばいであったが、希望退職などによる自発的失業者が増えた。男女別にみると、男性が5.2%と過去最悪を更新し、女性は4.7%で、男女とも前月より0.1%ずつ上昇した。就業者数は、6,452万人と、4カ月連続で減少した。製造業は、1,288万人と前年同月から58万人減り、前月(43万人)以上に従業員削減が進んだ。

 完全失業者は、330万人で、年齢別には15−34歳が162万人と、全体の半分弱を占める。高校や大学を卒業しても、就職しない人や、別の仕事をしたいとして自発的に就職した人が大半である。特に、15−24歳の失業率は、9.4%と最も高水準である。25−44歳の層は、女性の方が男性より失業率が高い。この世代の女性は、結婚や子育てなどのため、いったん仕事をやめたりするためとみられる。しかし、45歳以上になると、男女の失業率が逆転する。55−64歳では、男性失業率は、それまでの3%台から6.6%へと一気に上昇する。年齢制限のため、中高年の男性の就業環境が厳しくなるためといえる。


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(7) 基準地価10年連続下落(2001/9/20) ***

 国土交通省によると、7月1日時点での基準地価(都道府県調査結果)は、全国平均で前年比4.1%下がり、10年連続の下落となった。前年の3.6%より、下落率は拡大した。企業のリストラによる土地売却を反映しているといえる。土地の含み損の拡大は必至で、金融機関の不良債権処理にも影響が出そうである。


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(8)ムーディーズ、日本国債格下げ(2001/12/5) **

 米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスが、日本国債の格付けを「Aa2」から「Aa3」に一段下げると発表した。これにより、日本の銀行は、大量に保有する国債の価格下落のリスクに直面する。このため、株式市場では、銀行株が一段と下落した。


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(9)日銀短観4期連続悪化(2001/12/13) ***

 製造業の業況が、全面的に悪化してきた。日銀の12月の企業短期経済観測調査(短観) では、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、一段と悪化し、大企業製造業の15業種すべてがマイナスになった。大企業製造業はマイナス38と、9月の調査から5ポイント低下した。非製造業も業況は悪化しており、企業の冷え込みが一層進んでいる。

(注)日銀短観:日銀が民間企業から業況判断や収益計画などを3カ月ごとに聞く調査である。サンプルが多い上、調査票の交付から結果公表まで1ヶ月で処理するため、景気の現状に近いデータが得られる調査として重視される。景気を探る重要な指標として、特に大企業製造業の業況判断指数が注目される。今回の調査対象は、大企業1401社を含む8647社である。


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(10)景気の山は昨年10月(2001/12/22)***

 内閣府は、「景気動向指数研究会」を開き、景気の拡大局面から後退局面の転換を示す「景気の山」を、2000年10月と判定した。99年2月からの景気拡大局面の期間は、21ヶ月と戦後最短の景気拡大に終わった。この景気拡大は、国内需要は弱く、アメリカ経済の減速とともに、景気は後退期に入った。また、成長率も低く、拡大期に重なる99〜2000年度の実質GDP成長率は、単純平均で1.8%、名目成長率はデフレのためマイナス0.1%であった。

 研究会は、また、前回の景気の山を97年5月と確定した。このため,バブル崩壊後の景気拡大期は、43ヶ月と、回復の実感が乏しかったのに、戦後3番目の長さとなった。


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