当年の体育祭競技選定の様子
体育祭の競技選定の様子を紹介します。
終始穏やかながら、実のある会議となりました。
リレー
「格付けされることに強い不快感。人間の平等を損ねる」
「バトンを繋ぐ協働の責任感を養い、勝利の喜び、敗北の悔しさは
勝者敗者ともに人生の大きな糧となる」
「本命は三年二組の吉田君、穴は六組の谷口君と見ている」
生徒の楽しむ運動会を創りたい教員、生徒の優劣の格付けを嫌うPTA、
ウマキチの国語の先生の議論は平行線をたどり、開催が危ぶまれる。
ちなみに、生徒の意見は入る余地無し。
玉入れ
「名称が卑猥で、学生にさせる競技ではない」
「入れるのは竿でなく玉の方なので、問題はない」
「『玉露淹れ』にすれば体育と文化、両立した格調高い競技が出来るのでは」
生徒の楽しむ運動会を創りたい教員、生徒の性的刺激を押し込めたいPTA、
文武両道を謳う茶華道部顧問の議論は平行線をたどり、開催が危ぶまれる。
ちなみに、生徒の意見は入る余地無し。
目隠しレース
「盲人を嘲笑しているようで不愉快」
「盛り上がる目玉競技であり中止は言いがかり」
「チキチキ盲レースという競技名であれば大いに賛成」と
生徒の楽しむ運動会を創りたい教員、生徒の品位を第一とするPTA、
変なイヌの議論は平行線をたどり、開催が危ぶまれる。
ちなみに、生徒の意見は入る余地無し。
騎馬戦
「生徒がケガを負う可能性があるので容認しがたい」
「体育祭一番の晴れ舞台を守るため我々は断固として開催する」
「ポリスを守れ！ファランクス大激突！という競技に変更してはどうか」
生徒の楽しむ運動会を創りたい教員、生徒の安全を第一とするPTA、
世界史の先生の議論は平行線をたどり、開催が危ぶまれる。
ちなみに、生徒の意見は入る余地無し。
組体操
「全生徒に同じ動作を強要するのは軍国主義を彷彿させる」
「生徒たちの練習の結晶であり軍国主義的との発言は詭弁」
「将軍様は大いに推奨している」
生徒の楽しむ運動会を創りたい教員、軍国的な規律に難色を示すPTA、
朝鮮民主主義人民共和国キム・ケグァン外務次官の議論は平行線をたどり、開催が危ぶまれる。
ちなみに、生徒の意見は入る余地無し。
棒引き
「棒引きに用いる竹は縦割れしやすく、重大な事故も起こりかねない」
「そのような事故は開校以来無く、また万全を期すため棒にはテープを巻いている」
「競技の公正性のため、棒は直径、質量ともに均一の素材を用いるべき」
生徒の楽しむ運動会を創りたい教員、重大事故の危険性を危惧するPTA、
物理の先生の議論は平行線をたどり、開催が危ぶまれる。
ちなみに、生徒の意見は入る余地無し。
借り物競走
「物乞いを想起させ、浅ましい。学生にとっても苦痛と思われる」
「父兄の参加も求められ生徒とふれあう機会が持てる。また、コミュニケーション力を養う」
「奪取ではなく恒久的な借受。ここを鑑みて貰いたい」
生徒の楽しむ運動会を創りたい教員、物を借りる行為を由としないPTA、
剛田雑貨店の倅剛田武の議論は平行線をたどり、開催が危ぶまれる。
ちなみに、生徒の意見は入る余地無し。
パン食い競争
「食べ物を競技のテーマとするのは、食べ物を粗末にしているように感じる」
「純粋に楽しめる、勝敗よりも遊びの方面に重点を置いている競技。中止する理由はない」
「パンは食品ではない、スポーツ用品だ。トナカイクリームパンの受注は随時受け付ける」
生徒の楽しむ運動会を創りたい教員、食育に相反するとするPTA、
パン屋の息子カウリスマキ兄弟（フィンランド）の議論は平行線をたどり、開催が危ぶまれる。
ちなみに、生徒の意見は入る余地無し。
ムカデ競争
「転倒者が頻発し、複雑骨折の恐れもある。安全面から中止を求める」
「息を合わせるという行為は連帯意識を育む。安全面にも配慮し、転倒しづらいロープを用いている」
「そもそも、あの形状は、ムカデよりもヤスデに近い」
生徒の楽しむ運動会を創りたい教員、転倒に危機感を募らすPTA、
生物の先生の議論は平行線をたどり、開催が危ぶまれる。
ちなみに、生徒の意見は入る余地無し。
創作ダンス
「種目としての意義が稀薄」
「選曲から振付まで生徒が一貫して行っている。創作と運動を両立しており、意義深い競技」
「ダンスエクササイズで若年性三大成人病と小児肥満の予防が期待できる」
生徒の楽しむ運動会を創りたい教員、競技に意義を見いださないPTA、
元米国海兵隊隊員ビリーの議論は平行線をたどり、開催が危ぶまれる。
ちなみに、生徒の意見は入る余地無し。
綱引き
「摩擦による手のひらの擦り傷、また、転倒した場合引きずられ惨事になりかねない」
「伝統ある競技で、各地の祭礼にも類似点が見られる」
「トゥナヘキ、ソレハマグロヲヒクノデエスカー？スシバーダイスキネ〜！！」
生徒の楽しむ運動会を創りたい教員、生徒の負傷を認めないPTA、
英語教師マシューの議論は平行線をたどり、開催が危ぶまれる。
ちなみに、生徒の意見は入る余地無し。
応援合戦
「相手組を敵視し、味方組を鼓舞する広義のプロパガンダである」
「情熱、団結の必要性を認識させ、競技者には自分を応援する人間が何人も居ることを
実感できる絶好の機会。仲間のために力を尽くす信念の育成となる」
「男の子の学ラン姿って妙にセクシーなのよねえ」
生徒の楽しむ運動会を創りたい教員、ややもするとアジテーションになると危惧するPTA、
保健の先生の議論は平行線をたどり、開催が危ぶまれる。
ちなみに、生徒の意見は入る余地無し。
玉転がし
「各人の運動能力の違いから、一人がミスを犯すと自身チームからうとまれる」
「安全性も高く、パートナーの不得手をカバーする思いやりが生まれる」
「玉転がすより、土地転がした方が経済でっせ」
生徒の楽しむ運動会を創りたい教員、いじめの火種をおそれるPTA、
金バッジのコワモテの壮年の議論は平行線をたどり、開催が危ぶまれる。
ちなみに、生徒の意見は入る余地無し。
棒倒し
「大勢の生徒がひとところに集中するため事故は免れ得ない」
「守る・攻める、この競技には策略、適切な人事配置、そして実戦と、
児童養育にとって非常に大切な要素が大いに盛り込まれている」
「機動隊とやりあった安田講堂を思い出すなあ・・・」
生徒の楽しむ運動会を創りたい教員、危険性を極力排除するスタンスのPTA、
学生運動の絶頂期に青年時代をすごした現代社会の先生の議論は平行線をたどり、開催が危ぶまれる。
ちなみに、生徒の意見は入る余地無し。
1000m走
「個人差に優劣をつけることは個性の否定である」
「実力がそのまま反映される競技で、勝者は誇り、敗者は何故勝てなかったかという課題、
両者とも得るものが大きい」
「あわてないあわてない。ひとやすみひとやすみ」
生徒の楽しむ運動会を創りたい教員、生徒に優劣をつけることを拒むPTA、
屁理屈小坊主の議論は平行線をたどり、開催が危ぶまれる。
ちなみに、生徒の意見は入る余地無し。
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