■ 足首捻ってがっくがく〜ぐらっとなったら靭帯の用心

もしも足首を捻ったら....

スポーツが盛んな今日この頃。スポーツにはケガがつきものです。有名な選手ほど、ケガをしないと言われますが、まさにその通りです。レクリエーションとして素人が楽しむ時には、遊び気分から重大なケガをすることが、しばしばあります。代表的なスポーツによるケガといえば足関節の捻挫でしょう。

普通は足を内側に捻ったことによって受傷します。この場合、足首の外側が引っ張られて伸ばされ、内側が圧迫されてぶつかりあって障害を起こします。症状としては、主としてそとくるぶしの前下方を中心に痛みと腫れが出ます。もちろん逆に外側に捻って受傷することもあります。いずれも足関節での骨と骨をしっかり連結固定し、足首がぐらぐらしないための靭帯が損傷されます。

つまり捻挫といって軽く考えがちですが、靭帯損傷なのです。関節が一定に動くのは、靭帯によって不必要な動きを制御しているからです。靭帯が損傷されると関節に不必要な運動が生じますから、例えば膝関節の靭帯損傷の場合、ふんばりが利かなくなり歩けなくなることがあります。足関節の場合は、歩けなくなることはまれですが、靭帯が緩んだままに適切な処置をしないと、繰り返し捻挫を起こし重大なケガを引き起こします。そとくるぶしの前下方にある最もいため易い靭帯は、すねと足の関係が前後にずれないようにし、また内側や外側に反ったりしないようにする働きを持っています。

まずしなければならないことは、安静・固定と冷却です。これはケガをしたときの原則です。靭帯のケガは通常2〜3週間で直りますから、この間は安静が必要です。できれは最初の1週間は体重をかけないように、次の1週間以降はテーピングなどによって関節を保護し、運動を再開するのは痛みがなくなってからにしましょう。もちろん程度問題で、重症なものは安静や体重をかけない期間が長く必要ですし、場合によっては装具を使用したり、手術的な靭帯の縫合が必要になります。慢性化している場合は常にテーピングをすることをおすすめします。

疼痛・腫れ・内出血がひどい場合は、靭帯が伸ばされただけでなく断裂していたり、あるいは骨折を伴っている場合が考えられますから、必ず整形外科を受診して下さい。