2001年 フランス
監督 クリストフ・ガンズ
脚本 ステファン・ガベル
出演 サミュエル・ル・ビアン、ヴァンサン・カッセル 、モニカ・ベルッチ 、エミリエ・デュケンヌ
ルイ15世が統治する18世紀のフランスはジェヴォーダン地方。ここでフランス史上最大の謎として語り継がれる事件が発生した。約3年間で100人以上の犠牲者を生んだこの事件は狼に似た獣の仕業とされたが、真相は突き止めらることなく今日に至る。この史実に基づく伝説を、映画によって解決した作品。とはいっても、基本はアクション映画である。特に香港のワイヤーアクションを存分に取り入れた殺陣シーンは、今までのフランス映画にはなかった。全体を包む雰囲気は重く苦しい。天気が悪いか、それでなければ暗闇のシーンが多いのは話の成り行き上しかたがない。
まず、見方として成功するためには、いろいろ考えずに前半は他の事をしながら時々画面を見て、とりあえず人間関係を頭に入れておくことである。そして、後半は一級のフランス風香港アクション映画として、善悪に関係なくかっこよさにしびれることに徹することが大事。そうすればけっこう面白い。そうしないとかなり退屈。
まぁ、こんなのもあってもいいか、っていう映画でした。なお文庫の原作が出てますが、映画よりむしろお勧めです。全体の重苦しさが、ヴィジュアルがない分緩和しているし、自分の興味の度合いで飛ばし読みができますもんね。